昨日とは打って変わって、最高のフェス日和に恵まれた2日目。今年でROCK IN JAPAN FESTIVALに13年間連続出場、もはやこのフェスに不可欠な存在となったPOLYSICSが、GRASS STAGEのトップバッターとして登場だ。
鮮やかなオレンジ色のツナギを着てステージに現われた3人。「トイス! トイス! おはようございます、POLYSICSダァァァ! いくぜ、ひたちなか!」とハヤシ(Vo/G)が叫べば、“Heavy POLYSICK”でライヴがスタートする。そのヘヴィなサウンドに蹴り上げられるように、GRASS STAGEいっぱいに集まったオーディエンスは一斉にジャンプ! “BUGGIE TECHINICA”では、ハヤシがステージを駆け回り、フィールドの熱狂をさらに加速させていく。
GRASS STAGEがものすごいコール&レスポンスに包まれたのは、“Let's ダバダバ”だ。「踊ろー!!」とハヤシの声を合図にフィールドがハンドクラップに埋め尽くされる。フミ(B/Vo)のヴォーカルから始まる“How are you?”では、ハヤシが歯でギターを弾くパフォーマンスを披露。常にテンション最高潮のステージを見せてくれる彼らだが、今日はいつもに増して気合がみなぎっている。激烈なるPOLYSICSのサウンドと、ギラギラの太陽に照らされて、GRASS STAGEの熱気はどこまでもヒートアップしていく。「新曲やります!」と“Exclamation!”を披露すると、ハヤシは早くも息を切らしながらMCをする。
「じゃ、ちょっと久しぶりの曲やります」という言葉に続いて聞こえてきたのは、サイレンの音。オーディエンスから「うぉぉぉおおおお!!」という大歓声に迎えられて披露したのは、“I My Me Mine”だ。サビではリコーダーの代わりに、ハヤシとフミがカズーを吹いている。続く“Baby BIAS”ではフィールド中からハンドクラップが巻き起こり、壮観な盛り上がりを見せる。ハヤシはついにギターをほっぽり出して、ステージの端まで全力疾走だ。帰ってきて、ひと言、「あー、楽しかった!」。朝いちのPOLYSICS、この上なく痛快だ。
「ペース配分できないぐらい気持ちいです! 3年ぶりのGRASS STAGE、気持ち良いね。3年前は新体制一発目だったから緊張感もあったけど、今日はフラットな気持ちで楽しんでます」とハヤシ。そうなのだ。2010年のROCK IN JAPAN FESTIVALでは、彼らは3人編成での初ライヴをここGRASS STAGEで披露してくれた。今日はただただ思う存分楽しんでいる様子の3人。「良いぜ、気持ち良いぜ!」とフミが男らしいMCをすると、ヤノ(Dr)も「めっちゃ気持いいがな」と続ける。
この秋リリースするミニアルバムから披露した新曲“MEGA OVER DRIVE”は、痛快なエレクトリックパンクだ。ハヤシはショルダーキーボードをプレイしながら「ひたちなかー!」と絶叫する。「よし、ここからさらに飛ばしていくぞ、ひたちなかー!」と“シーラカンス イズ アンドロイド”を続ければ、フィールドの興奮はさらに急上昇。“ムチとホース”ではオーディエンスのタオルがくるくると回され、爽快な熱気を運んでいる。
“Everybody Say No”から“Shout Aloud!”、そして“Lucky Star”と怒濤のキラーチューン連発で駆け抜けたPOLYSICSのステージは、オーディエンスの拳が揺れた“Electric Surfin' Go Go”でフィナーレ。壮絶テンションで駆け抜けた全14曲で、最高にテンションの高い幕開けを飾ってくれた。(大山貴弘)
この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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