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DJのくりかと盛り上げ役のまきのふたり組で2012年に結成されたこのユニット。くまのきぐるみ姿でライヴパフォーマンスを行うのが特徴で、「きぐるみ系DJアイドルユニット」とも呼ばれる彼女たちは、炎天下のDJ BOOTHにももちろんくまの格好で登場。上半身をフード付きのモコモコの毛で覆われた姿は見てるだけで暑いー!……はずが、さすがアイドル。そんなことは微塵も感じさせない、さわやかな笑顔を終始振りまいていた。オリジナル楽曲は数曲のみ彼女たち。普段は人気のアニソン、アイドルソングからロックナンバーをプレイしてライヴを行う。今日はROCK IN JAPAN FESTIVALのお客さんを意識した選曲だ。

最初にステージに現れたのはDJのくりか。「くりかまき」のロゴをあしらったオリジナルタオルを高く掲げると、同じものを持った熱いファンが集まっている。エレクトリカルパレードをモチーフにした楽曲(「くりかまきパレード」)の後に、盛り上げ役のまきも登場。「今日は私たちの好きな曲をかけて盛り上がって帰ろうと思います!」と叫ぶと、まずはMAN WITH A MISSINON“DON’T LOSE YOURSELF”。スクリーンには炎が燃え上がり、曲はオオカミたちのめちゃくちゃかっこいいナンバーなのに、ステージで煽ってるのが、かわいい「くま」って……このギャップはずるい。続いて、サカナクション“アルクアラウンド”。昨日、GRASS STAGEでトリを飾った記憶も新しいが、サビのクラップもばっちり決まる。「みんな踊れ!」のまきの声で、HEY-SMITHの“Endless Sorrow”。基本、「盛り上げ役」なので歌わないまきがサビではワンフレーズ歌いながら煽る場面もあった。さらにTOTALFATの必殺パーティチューン“PARTY PARTY”でタオルを回し、ヘドバンから始まったのは再びMAN WITH A MISSION“FLY AGAIN”。高くあげた両手を会場のお客さんみんなが一体となって右へ左へ動かす光景は、「盛り上げ役」のまきがその肩書きに恥じない働きをしている結果だろう。いきものがかり“じょいふる”では、DJのくりかもステージ前方に出てきて、ポッキーのCMでおなじみのダンスを披露。くまさんが2匹並んで踊る姿がまた憎らしいくらいに可愛い。「ロック・イン・ジャパン、声出せますか?」と、みんなで「JOY! JOY!」と叫び怒涛のDJコーナーは終了。気がつけばここまでノンストップで15分が経っていた。

そして、ここからは2人の歌唱タイムに入り、まずは矢井田瞳の“My Sweet Darlin'”。続く「森のくまさん」では、「ある~日♪ 森の中♪ くまさんに♪ 出会った」という誰もが知っているあの曲をハイテンポかつゲームミュージックっぽく仕上げたサウンドで歌う。スクリーンには昔のドラクエ風ゲーム画面を映し出して、くりかまきとくまの出会いをいかにもドラクエ!な感じで表現した映像が面白い。そして、8月21日にリリースするくりかまきのデビュー・シングル『アナログマガール』。くりかまきの独特の言語感覚がユニークなタイトルだが、怒涛のヒットチューンを連投した後にほっとひと息をつくような等身大のくりかまきの楽曲だった。こんな大きなステージでライヴをすることも、夏フェス自体に出演することも初めてだったというふたり。おそらくかなり緊張感もあったと思うが、得意のDJプレイでがっちり掴んだお客さんの耳を、最後の最後には自分たちのオリジナル曲へと導いていく、そんな流れも大成功のライヴ内容だった。かわいいくまの姿でなかなかやり手な2人なのだ。(秦理絵)




この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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【あゆみくりかまき】過去の ROCK IN JAPAN FESTIVAL クイックレポート