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この2日目、暑さも和らいできた夕刻のLAKE STAGEに立つのは、全国ホール・ツアー真っ最中の高橋優である。オープニングSEに合わせてハンド・クラップが打ち鳴らされるなか、彼がステージ中央へと躍り出て、「ひたちなかにお越しの皆さん、高橋優です! 今日は皆さんの沈黙をぶっ壊しにやって参りました!」「一緒に声を張り上げて、日頃の鬱憤を晴らしましょう!!」と、新作『BREAK MY SILENCE』のモードでオーディエンスに挑みかかるようにしながら“(Where’s)THE SILENT MAJORITY?”を叩き付ける。「どうしたどうした、そんなもんか、ひたちなかー!!」と豪快なまでの煽りっぷりで、続いては情熱的なアコギのフレーズが跳ね上がる“陽はまた昇る”だ。何よりも、エモーショナル、という表現を地で行くような彼の歌声がやはり凄まじい。「キッチンで料理をしていた人がいきなりイェーッってなったら、お父さんやお母さんが心配すると思います。教室で急にオッ、オッ、ってなったら、どうしたって話になります。でも、今日この場では何の遠慮もいりません。それを笑う人もいません!」と、感情の解放を促しながら今度は胸に突き刺さるフレーズが連発の“こどものうた”を放ってみせる。

「今日は、8月3日ですよね。ちょっとタイトル違うんですけど、この歌を聴いてください」と、一転して瑞々しいバンド・サウンドに乗せられた恋のストーリー“8月6日”を届けてきたり、世を憂うアジテーションを飛ばしながら「でも、泣いてる場合じゃないんです! 笑わなきゃいけないんです! なまはげの血を引く高橋優が、この歌を歌います!!」と“泣ぐ子はいねが”でシンガロングを誘ったりと、多彩でオリジナリティに溢れた楽曲群を披露しながら一貫して熱量をキープし続けるさまが素晴らしい。“現実という名の怪物と戦う者たち”はエリア後方で腰掛けて観ているオーディエンスまで巻き込んでのハンド・クラップからスタートし、胸元まで汗にまみれながら最後に彼は「ROCK IN JAPANはこの後も続きますけど、僕と皆さんもきっとまた会えるという願いを込めて、それまでには楽しいことも楽しくないこともあるかもしれないけど、同じ空の下で願いを込めて歌います!」と、目下の最新シングル“同じ空の下”をどこまでも伸びやかに力強く、すべての人々に言い聞かせるように、届けてくれた。(小池宏和)





この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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【高橋優】過去の ROCK IN JAPAN FESTIVAL クイックレポート