お昼を前にぐんぐん暑さを増して来たGRASS STAGEに、爽快な熱気を広げてくれたのは、Base Ball Bearの4人だ。豪快なセッションから、小出祐介(Vo/G)の「いくぞー!」という声を合図に突入した“BREEEEZE GIRL”からライヴがスタートすると、フィールドからはオイコールが巻き起こる。夏の空の下で響き渡る“BREEEEZE GIRL”、爽やかに吹き抜けていく風。なんてこった! 夏い、夏すぎるぜ!
続く“PERFECT BLUE”ではオーディエンスの拳が上がり、GRASS STAGEがまるでライヴハウスのような興奮に包まれる。“changes”では湯浅将平(G)が足を広く開いてギターをかき鳴らすいつものプレイスタイルで、フィールドのテンションを牽引していく。ぴょんぴょん跳ねて踊りながら演奏していた関根史織(B)は、ベースを弾きながらステージ横の花道まで歩き、自分のコーラスのパート直前になってマイク前までダッシュで戻っていた。堀之内大介(Dr)は何度となく手を掲げて演奏し、オーディエンスを盛り上げる。
「今日はロック・イン・ジャパン2013、2日目、GRASS STAGE、Base Ball Bearの回にお越しいただきありがとうございます。カンカン照りのロック・イン・ジャパンらしい天気になってきましたが、皆さん、熱中症に注意しながら、ひと夏の恋に胸を馳せつつ、今日一日を楽しんでください。僕はアップアップガールズ(仮)さんとステージが被ったことについて渋谷陽一を問い詰めようと思います」と、彼らしいMCでオーディエンスを小出が笑わせると、「僕ら、サザン、TUBEの次ぐらいに夏の曲が多いんですけど(笑)、夏フェスにぴったりの新曲を聴いてください」と演奏したのは、配信限定でリリースされたナンバー“senkou_hanabi”だ。聴いているだけで目の裏に夏の情景が浮かぶ、青春、というか「青夏」という感じの、まさにBase Ball Bearの真骨頂のこの曲が、沸きに沸くGRASS STAGEにさらに爽快な興奮を届けていく。
堀之内の「もっと行こう! ワン・ツー・スリー!」という掛け声を合図に“真夏の条件”をスタートすれば、イントロからオーディエンスは大いに沸き、サビでは「ワオ! ワオ!」という合唱が起こる。湯浅がギターを起き、両手を高らかに掲げると、お待ちかねのダンス湯浅将平タイム! 広大なGRASS STAGEで、実に自由奔放なダンスを繰り広げる湯浅に、フィールドはさらにヒートアップする。GRASS STAGEの気温もぐんぐん上がり、まさに夏のド真ん中、という感じだ。
硬質なギターを響かせた“yoakemae”に続いて、「まだまだ声出していきますか、ロック・イン・ジャパン!」と小出が語ってスタートしたのは“CRAZY FOR YOUの季節”だ。ソリッドなギターサウンドで熱を届けつつ、関根、小出、湯浅が横一列に並んで演奏するというパフォーマンスでもオーディエンスを盛り上げた。
「ひたちなかー! また会おうぜ! 愛してる!」という小出のMCに続き、ラストに演奏した“祭りのあと”でこの日一番の歓声とハンドクラップを巻き起こしたBase Ball Bear。真夏のGRASS STAGEに、Base Ball Bearの楽曲は痺れるほどほど似合っていた。(大山貴弘)
この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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