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後方までどんどん人で埋め尽くされていった場内。パスピエのライヴに対する期待の大きさが窺われる……。スタートを告げるSEが流れ、成田ハネダ(Key)、大胡田なつき(Vo)、三澤勝洸(G)、露崎義邦(B)、やおたくや(Dr)がステージに登場すると、凄まじい歓声がWING TENTを震わせる。そんな場内の空気を一層メラメラ燃え上がらせたオープニングナンバーは“フィーバー”。アドレナリンの分泌を刺激して止まない狂躁感に満ちた鍵盤フレーズ、バリバリにキレの良いビート、キュートなのに何処か不穏な風味も帯びた歌声が一体となって襲いかかる。快感! 居ても立っても居られない! あの場にいた誰も彼もが、本能をむき出しにして踊り始めた。

“はいからさん”と“チャイナタウン”が、一層猛烈な盛り上がりを生んでMCタイム。「ありがとうございます!」と大胡田が挨拶をしたのに続き、「ひたちなか、初めまして! 僕らがパスピエです。去年、メンバー全員でROCK IN JAPANに遊びに来ました。僕はDragon Ash、10-FEET、マキシマム ザ ホルモンの流れでケータイを失くしまして(笑)。誰かが本部に届けてくれました。“来年ステージに立てるといいね”とみんなで言っていたんですけど、実現して嬉しいです。ここで終わらず、どんどん進んでいきたいので、よろしくお願いします」と成田が想いを熱く語り、演奏されたのは“最終電車”。イントロが始まるや否や大喜びの歓声が上がり、お客さんたちはますます汗だくになりながら踊る。成田による華麗な鍵盤プレイも皆の興奮を強力に加速していった。

全篇がクライマックスだった、と言っても決して過言ではないシーンの連続だった彼らのステージ。終盤の2曲も最高! エモーショナルなギターソロも交えつつ、強力なバンドサウンドを全開で高鳴らせた“電波ジャック”。そして、ラストを飾ったのは“S.S”。飛び跳ねながら歌う大胡田が実に楽しそう。バンドメンバーたちも実にいきいきした表情を浮かべながら演奏を展開し、エンディングへと雪崩れ込んでいった。(田中大)






この3日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」は9月上旬発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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【パスピエ】過去の ROCK IN JAPAN FESTIVAL クイックレポート