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ステージが始まる前から、「DJという名の不法集会」Tシャツを着た人が異常に多くてごっつい笑える。「FROM STAFF」欄でも兵庫が書いていた、あの背徳を文字にして塗ったくったようなTシャツである。そして定刻1分前、真っ赤なツナギでポリ登場!! 

「こんにちわあああ!! こんばんわああああ!! ポリシックス、でえええす!!」。まだ「こんばんは」じゃねえよ!! 「ひたちなか・オア・ダ―――イ!!」。先日リリースされたベスト盤『POLYSICS OR DIE!!!!』に引っ掛けたのだろうけど、「ひたちなかか死かどっちか」という非常に選択肢の狭い挨拶である――などと考える暇もなく、のっけから出現する狂熱地獄!! もはやお馴染みの爆裂ナンバー“HOT STUFF”など、インディー時代からもう何度観たかわからないのに、始まった瞬間にああもう血が沸き肉が躍る!! そしてカヨのヴォーカルをフィーチャーした“NEW WAVE JACKET”へ!! 

POLY-2が抜けフミが加入しスガイくんが抜け――という変化を経てもなお、相変わらずハヤシは無駄に熱量振り撒きっ放しだし、カヨはジャスト・ライク・ロボットだし、この「コンセプト1mmも変わらなさ」にかけては水戸黄門にもKISSにも引けを取らない。取らないが、観てほしいこの、神経ピッピキピッピッピーと張り詰めたまま後先省みず爆走する爆音を。この死ぬほどアホなサウンドを次々繰り出すツナギ4人組に捧げるには悔しい気もするが、ここにあるのはタフな「ロックンロール」そのものである。世界どこへ出しても恥ずかしくない地獄祭りである――なんていうことはわざわざ僕が言うまでもなく、拳を突き上げたり客席後方でふらふらと腰を振ってるお客さんのほうが100万倍よく知ってます。はい。レイクがもう揺れる揺れる。

そして「お水をいっぱい飲んでくだちゃーい!!」というMCから後半戦へ――もはや自分の曲として乗っ取ってしまった観のある“MY SHARONA”!! がっつりギター・ロック・ナンバー“MAKING SENSE”!! そして悪魔も踊る灼熱ナンバー“カジャカジャグー”!! ここまで馬鹿馬鹿しく馬鹿ロックを背負って、ポップの裏街道を時速300kmでハコ乗りし続けるポリシックス。圧巻だ。

「ロック・イン・ジャパン2004、ありがとーう!!」という掛け声に導かれて演奏されたのは、これまたお馴染みのぶっ壊れパンク・ナンバー=“BUGGIE TECHNICA”!! どっかんばっかんの大盛り上がり。大勝利だ。何に勝ったかさっぱりわからないが「あんたの勝ち!!」と言いたくて仕方がない。死ぬほどカッコいいぞポリシックス。へろへろでステージ袖に引っ込んでいったぞポリシックス。メンバーのみなさん、大丈夫ですかー? お水いっぱい飲んでくだちゃーい。そしてレイク・ステージ、次はサンボマスターへ!!(高橋智樹)

1.Natoinal Pioneer
2.MODERN
3.HOT STUFF
4.NEW WAVE JACKET
5.ピーチパイ・オン・ザ・ビーチ
6.ワチュワナドゥー
7.LOOKIN’ LOOKIN’ GAA
8.MY SHARONA
9.MAKING SENSE
10.カジャカジャグー
11.URGE ON!!
12. BLACK OUT FALL OUT
13. BUGGIE TECHINICA