サカナクション”さよならはエモーション”MVのここに注目


昨日発売になったCUTに山口一郎の最新インタビューを掲載していますが、このMVの3分10秒ぐらいに出てくる書きかけの歌詞と、このインタビューの内容を読み比べてみると面白いと思います。

以下は、誌面に掲載している記事の紹介文です。
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 このインタビューは、10月29日にリリースされたサカナクションのニューシングル『さよならはエモーション/蓮の花』の1曲目“さよならはエモーション”の歌い出しの数行のことを山口一郎と延々語り合ったものである。しかし同時にサカナクションのデビューから現在までの道のりを語り合う内容でもある。
《そのまま/深夜のコンビニエンスストア/寄り道して/忘れたい自分に缶コーヒーを買った/レシートは/レシートは捨てた》
 なんてことのない歌い出しに思える。しかし、実はサカナクションの音楽の核にこれまでもずっとあった静謐で鋭利な孤独を、きわめて身近な言葉によってはっきりと体温が感じられるような形で表現することに成功したフレーズである。そして、そこから《さよならはエモーション》という言葉と共にこの曲はポップに飛ぶ。これまでサカナクションが提示してきたポップほどカラフルではないが、核にある孤独の体温を一滴も零すことなく光に向かって高く高く飛ぶこの曲のポップさは、サカナクションの名をより広く轟かせるインパクトと普遍性を持っている。
 何に別れを告げ、何と繋がり、いかなる新章を迎えるのか、サカナクションの大きな節目を語ったインタビューである。

(古河)
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