発売中のCUT10月号に、石川界人さんのインタビューを掲載しています!
昨夜最終回の放送を迎え、さらに第二期の制作決定が発表された『わたしの幸せな結婚』。石川さんは本作で、名家・久堂家の当主であり、冷酷無慈悲な人物として知られている久堂清霞の声を務めています。
石川さんに、本作が持つ物語としての魅力、そしてキャラクターへの深い解釈とそれゆえ導かれた役作りについて、じっくり聞きました。以下、インタビューを一部抜粋してご紹介します。
――石川さんは2021年の朗読劇でも清霞を演じていましたが、朗読劇とアニメでは役作りに違いがあったりするんでしょうか?
朗読劇はキャラクターのフォーカスを大きく変えられないという特徴があるので、「この人が主役」と決めたら、その主役を周りがどれだけ立てるか、という演じ方になるんです。だから朗読劇の段階では、「(主人公である斎森)美世を活かすためのひとつの装置である」として清霞を演じていました。
――ではアニメ化に際してはまた違った準備をされたんですね。
そうですね。自分が美世を幸せにするし、美世に幸せにしてもらう、その相互関係を大事にしようと思って。その上で清霞にとっての「幸せ」について考えて、「結婚自体ではなく、自分の本来持つ優しさを素直に受け取ってくれる人と出会うことが幸せなんじゃないか」と思ったんです。
清霞は力のある久堂家の当主で、実際どれだけ強いのかが斎森家での戦いでわかるんですよね。それだけ強ければ軍人の中でも重宝されるし、命を落としかねない任務に就く立場にもなる。清霞の頭には常に、伴侶ができたとしても危険に巻き込んでしまうかもしれないという考えがあったと思うんです。だから簡単に周りに人を置けなかったし、清霞の優しさをわかってくれる人もずっといなかった。でも美世が、意外にもそんな状況でも挫けない強さを持った人で、優しさも受け止められる人だったわけです。それで第二話冒頭は、「今までは優しさを受け取る人がいなかったから幸せではなかった」「でも受け取ってくれる美世に出会えたから自分も幸せになれるんだと無意識に感じている」という方向のお芝居にしました
セリフの背景までを読み解く、その思考回路を聞かせていただき、「ああ、だからこそ石川さんの声にはこんなにも説得力があるんだな」と、インタビューを聞きながら何度もうなずいてしまいました。石川さんの創造力と洞察力が垣間見える、そんなテキストになっていると思います。
インタビューの後半では、最近の「幸せ」にまつわるエピソードも。紆余曲折も経ての今だからこそ感じる思いを、丁寧に言葉を紡いで語ってくれました。等身大の石川さんを切り取った撮り下ろしフォトと合わせて、ぜひCUT10月号をチェックしてみてください!(山下茜)
CUT10月号は以下より購入可能です。