オスカー前哨戦、その中の1 本。


無事校了したので、これから試写会ハシゴの日々が再び始まります。

さっそく今日観て来たのが、『17歳の肖像』(原題:An Education)。主演のキャリー・マリガンは初主演作ながら、見事ゴールデン・グローブ賞にノミネート、オスカー前哨戦の今もっとも注目を集めている若手女優だそうです。ネクスト・オードリー・ヘプバーンとも言われているそうですが、個人的にはどっちかっていうと若い頃のMrs.クルーズことケイティ・ホームズに似てる気が。

これが、いい意味で、ほっんとーに「どこにでもよくある、女の子の話」。勉強一筋だった優等生が背伸びして年上の男の人と付き合って、その人と過ごす華やかな大人の世界が自分のすべてになって、今まで住んでた世界が急に灰色に見えてしまって……という感じで、“恋に恋焦がれ恋に泣く”物語。

身に覚えある女子が世界中にゴマンといそうな、いたってシンプルなストーリーの中で光るのは、やっぱりキャリーの演技。子供と大人の狭間を行き交う17歳の微妙な乙女心を嫌味なくナチュラルに演じているのが、さすがの一言です。

ビートルズ登場以前の、鬱屈な60sロンドンを描いているという点も新しいし、当時の音楽かと思ったレトロな主題歌も実はDuffyの新作だったっていう嬉しい驚きもあり。いろんな意味で必見の作品です。(小島)
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