公開中:『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』

公開中:『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』
先週末、北野武『アウトレイジ』や『アイアンマン2』といったビッグな映画が公開されたけど、もう一本見逃して欲しくないのが『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』。
もうこのブログで監督の大森立嗣を紹介し(http://ro69.jp/blog/cut/33675)、主演の松田翔太と高良健吾の素晴らしさもお伝えし(http://ro69.jp/blog/cut/34998)、それぞれのロング・インタビューを現在発売中のCUT7月号でもガッツリ展開しているんだけど、実はこの映画、もうひとり、とてつもないインパクトのある才能が潜んでいるのだ。
それはカヨちゃんこと安藤サクラ。
公開中:『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』
“肉体的な表現”、つまり言葉などではなく、役者そのものの佇まいから感じさせるキャラクター像というかキャラクターの魂を重視したということだけど、そういう意味では安藤サクラの存在はずば抜けている。
彼女が演じるカヨちゃんも、ケンタとジュンと同じく、「人生を自分で選べない」行き場のない若者。セックスでしか自分の存在価値をはかれない女なんだけど、それでも救いが見出せないこの閉塞した映画の中、彼女の存在は一種の安定感、一種の希望を感じさせるのである。
そして、それを感じさせるのが、間違いなく、安藤サクラという存在なのである。
とにかく観たら、その凄みはすぐわかるはず。本当に、スクリーンに登場するたびに彼女から目が離せなくなるほど、その存在は不思議な魅力を放っているのだ。

ということで、そんな新たなる才能を目撃できる『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』、おすすめします。(内田亮)

(C)2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会
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