ビヨンセがまた取れなかったらと思うと怖くて見れない。とうとうグラミー賞発表。各誌の予想 + クインシー・ジョーンズ追悼パフォーマンスなど

LA現地時間の日曜日2月2日にとうとうグラミー賞が発表される。ビリー・アイリッシュはじめ当日パフォーマンスするアーティストなど現時点で発表されていることいつくかと、各誌の予想を紹介したい。

その前にノミネート全リストはこちら。
https://www.nytimes.com/2024/11/08/arts/music/grammys-nominee-list-2025.html

1)パフォーマンスするアーティスト:
ビリー・アイリッシュ
チャペル・ローン
サブリナ・カーペンター
レイ(RAYE)
ベンソン・ブーン
テディ・スウィムズ
シャキーラ
チャーリーxcx
ドーチ(Doechii)

2)クインシー・ジョーンズの追悼パフォーマンスするアーティスト:
ブリタニー・ハワード
ブラッド・プレスリー
クリス・マーティン
シンシア・エリヴォ
ハービー・ハンコック
ジェイコブ・コリアー
ジャネール・モネイ
ジョン・レジェンド
レイニー・ウィルソン
セイント・ヴィンセント
スティーヴィー・ワンダー
シェリル・クロウ

3)プレンゼンター:
テイラー・スウィフト

テイラーはどの部門のプレゼンターなのだろうか?
一応新人賞には、テイラーのThe Erasツアーの前座でパフォーマンスしたアーティストが3人いる。
サブリナ・カーペンター、ベンソン・ブーン、レイ。3人ともパフォーマンスすることになっている。

4)各誌の予想
●アルバム賞

ビヨンセ『カウボーイ・カーター』(計5媒体):ビルボード、LAタイムズ、USA Today、ハリウッド・レポーター、NYポスト
テイラー・スウィフト、『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』(計2媒体):ピッチフォーク、ローリング・ストーン

●レコード賞
ケンドリック・ラマー、“Not Like Us” (2):ビルボード、NYポスト
ザ・ビートルズ、“Now and Then” (2):LAタイムズ、ピッチフォーク
ビリー・アイリッシュ、“Birds of a Feather” (2):ローリング・ストーン、ハリウッド・レポーター
サブリナ・カーペンター、“Espresso” (1):USA Today

●楽曲賞(ソングライターに贈られる賞)
ビリー・アイリッシュ&フィニアス、“Birds of a Feather” (3):ビルボード、ピッチフォーク、ハリウッド・レポーター
チャペル・ローン、 “Good Luck, Babe!” (3):LAタイムズ、ローリング・ストーン、NYポスト
レディー・ガガ&ブルーノ・マーズ、“Die With A Smile”(1): USA Today

●新人賞
チャペル・ローン(6):ビルボード、LAタイムズ、ピッチフォーク、ローリング・ストーン、ハリウッド・レポーター、NYポスト
サブリナ・カーペンター(1):USA Today

ざっと見てもらえば分かるように各誌の予想はかなり分かれている。今回は良い曲が多すぎるのだ。

しかしとにかく焦点は、今度こそビヨンセ が主要部門を取るのかどうかだ? ご存知のようにビヨンセは99回ノミネートされ史上最高にグラミー賞にノミネートされたアーティストだが、ソロとしてまだ一度も主要部門を受賞していない。ここまでくると作品の良し悪しよりも不公平であることが明らかだ。

例えば、今回は第67回グラミー賞となるが、黒人女性アーティストがアルバム賞を取ったのはたった3回だ。

92年ナタリー・コール
94年ホイットニー・ヒューストン
99年ローリン・ヒル

これに対してテイラー・スウィフト1人がアルバム賞を取ったのはなんと4回だ。

全黒人女性アーティストよりテイラー1人の方が多いというのは、JAY-Zも去年指摘していたけど確率的に考えておかしい。

今回もアルバムで、2媒体がテイラー・スウィフトを予想しているけど、彼女はそういうわけでアルバム賞を取りやすいアーティストなのだ。もちろんこの1年の業界全体へのインパクト、数々の記録樹立で言ったら否定しようもない。ただアルバムの全体的な評価は年間ベストアルバムリストを見ても決して高いとは言えない。それでも99回ノミネートされて一度も取ってないビヨンセを押しのけて受賞するようなことがあると、毎年言ってるけどもうグラミー賞も本当に不公平すぎて意味を失っていくように思う。

また個人的には誰も予想してないけどビリー・アイリッシュも手強いと思う。23歳の若さにして、アルバム3枚で、グラミー賞を9回受賞している。そのうちアルバム賞は1回、レコード賞、楽曲賞などを含む主要部門は、4回も受賞。

ビヨンセは、43歳、ソロ作8枚で、ゼロだ。つまりアルバムの良し悪しだけではなくて、取りやすいアーティストがいるのだ。JAY-Zの言うように確率的におかしいのだ。

2024年のメディアのレビューを総合するとMetacriticでは:
https://www.metacritic.com/browse/albums/score/metascore/year?sort=desc&year_selected=2024&page=2
ビヨンセのアルバムは5位。
ビリー・アイリッシュ13位。
テイラー・スウィフト244位。

また年間ベストアルバムリストを集計するAOTYでは:
https://www.albumoftheyear.org/list/summary/2024/

ビヨンセ5位。
ビリー・アイリッシュ6位。
テイラー・スウィフト48位。

アルバムの売り上げは、(フィジカル+デジタル)
テイラー・スウィフト1位
ビリー・アイリッシュ2位
ビヨンセ3位。

アメリカのSpotifyで最もストリームされたアルバム
1. テイラー・スウィフト
6. ビリー・アイリッシュ
ビヨンセはトップ10圏外

グラミー賞は日本では2月3日にWOWOWで放送される。
https://www.wowow.co.jp/music/grammy/
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