レディー・ガガが新作はナイン・インチ・ネイルズとレディオヘッドに影響を受けたと語る。

レディー・ガガが新作はナイン・インチ・ネイルズとレディオヘッドに影響を受けたと語る。


レディー・ガガの待望の5年ぶり、7作目『メイヘム』が3月7日にとうとう発売となる。最近行ったインタビューで、インスピレーションは、ナイン・インチ・ネイルズの“Closer"と語っている。さらに、レディオヘッドなど90年代のサウンドがインスピレーションと語り、インダストリアルで、エレクトログランジなサウンドの曲があるということ。

ナイン・インチ・ネイルズについて語ったのは、SiriusXM(ラジオ)の“GAGA RADIO”の中でだ。


Consequenceによると、「ジョニー・キャッシュがカバーする“Hurt”を聴いた時に、ああいう曲から色んなサウンドの曲が見出せるのだと気付いた」と語り、「ナイン・インチ・ネイルズの“Closer”が『メイヘム』の大きなインスピレーションになった」と言っていたと。

“Closer”

“Disease”

また先に発表されたELLE誌のインタビューでは、レディオヘッドにも影響を受けたと語っていた。


「インダストリアルサウンドに影響を受けた曲がある。アルバムには、90年代の音楽に根ざして変化する箇所がある。エレクトログランジの反抗とでも言うような、それ以前の音楽への反応としての音楽の時代。それからデヴィッド・ボウイに、シアトリカルロックに、プリンス、レディオヘッドからも影響を受けた。今作では自分のルーツとなった様々な音楽に影響を受けた」

またひとつ重要なのは、婚約者のマイケル・ポランスキーの存在。「ポップ・アルバムを作るように勧めてくれた」ということ。「アルバムの中の7曲くらいは作るのを助けてくれた」と。なので、マイケルはアルバムのプロデューサーとして名を連ねているし、すでに発表されている“Disease”でも作曲に名前のクレジットがある。

『メイヘム』(混乱、カオス)には、インダストリアルやエレクトログランジ的な曲はあるが、タイトル通り、全体としては様々なサウンド、ジャンルの曲が共存しているということだろう。

さらにアルバム全体は、“ゴシックドリーム”のようなもので、自分の中から消えない過去の様々な出来事で、今の自分を形成する暗い夢のようなものがそれぞれの曲で映し出されている。

今作のプロデューサーは、マイケルの他、アンドリュー・ワット、Cirkut、D’Mile, GESSAFFELSTEIN, すでにコラボ曲が発表されているブルーノ・マーズ。リック・ルービンのLAマリブにあるシャングリラスタジオなどでレコーディングされている。

1)また、今日アップルミュージックのインタビューも公開されアルバムについてもう少し詳しく話している。


以下語っていたことを少しまとめる。

14曲収録のアルバムだが、実際は50曲くらい作った。

3曲目“Garden Of Eden” は2000年代を彷彿とさせるスローバック。

4曲目“Perfect Celebrity” は、もともとアルバムのタイトルになる予定だった曲。エレクトログランジで、The Cureと、とりわけ“Never Enough”に影響を受けた。ローワーイーストサイドのアパートに住んでいる時に百万回と聴いた曲。この曲ができた後に全てをエレクトグランジに変えたいと思ったが、そのサウンドだけで統一しないほうがむしろ自分らしいと感じて、様々なサウンドが入ったままのアルバムにした。


11曲目“Shadow Of A Man” は、自分のキャリアについて語った曲。多くの場面で、自分だけが女性ということがあったから。いつも男性の影に立ち、その人達に合わせ踊っているような気持ちだった。今は自由に感じられるけど。音楽業界の女性は酷く批判されてきた。女性差別はリアルだし、女性同士で助け合って真実を語り続け、自分たちを守っていくのが大事。言うべきことを言って、価値が認められるべき。着たい服は何でも着て、自分を表現して良いはず。より自由で幸せな場所で。

12曲目“The Beast”は、私か誰かが狼男の恋人に向かって歌っている歌。この曲は私とマイケルの関係性について歌った曲でもあり、または、私とレディー・ガガの関係性について歌った歌でもある。“The Beast"というのは、私がステージに立った時や、アートを作る時に自分がなる人物のこと。

(ウェブ用ボーナス)“Can’t Stop The High” は、完全にエレクトログランジ

過去のアルバムついて:
『アートポップ』は、バイブ重視のアルバム。
『ジョアン』は、サウンド重視のアルバム
『クロマティカ』は、サウンド。
『ザ・モンスター』は、よりカオス。
『ザ・フェイム』は、シアトリカルポップ。
『ボーン・ディス・ウェイ』は、メタルエレクトロニューヨークバイブ。

『メイヘム』では、これまでのアルバムのようにひとつの衣装を着せないように、様々なものから影響を受けたサウンドにするように努力した。それでソングライターとプロダクションがこれまで以上にできるようになった。自分がこれまでに経験してきた暗い“ゴシック・ドリーム”がこのアルバムに集まり、綴られたような作品。だから『メイヘム』なのであり、完全に私らしくて、私のファンへの贈り物になっている。


2)アルバムの最後を飾る曲“Die With A Smile”はすでに大ヒット。グラミー賞も受賞したばかり。


3)“Garden Of Eden”はF1中継のアンセムに。


4)ガガは、4月11、18日にはコーチェラのヘッドラインに決定している。「『メイヘム』を砂漠で紹介するのを楽しみしている」と語っている。コーチェラは、通常ネット配信されるので最新のパフォーマンスが観られるはずだ。その後、現時点では4月26日にメキシコと、5月3日にリオデジャネイロでのライブを発表している。コーチェラの時に世界ツアーが発表されるのかどうか? 楽しみに待ちたい。




5)さらにこの週末は、米人気番組『サタデー・ナイト・ライブ』で、ホストとミュージカルゲストの両方を務める。


6)リトルモンスター記者会見。日本時間3月7日午前8時にファンの質問に答える記者会見を行うようだ。
https://www.youtube.com/live/Ocoh-71cpsk?si=mIR-7aif6kAB7Zeq
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