『ソーシャル・ネットワーク』を観た! 『ソーシャル・ネットワーク』を観た!

『ソーシャル・ネットワーク』を観た! 『ソーシャル・ネットワーク』を観た!

なんと今日、『ソーシャル・ネットワーク』を観させてもらいました。
先週、ニューヨークの中村明美がブログで、この映画をスーパー絶賛していたわけだが(http://ro69.jp/blog/nakamura/40881)、rottentomatoesで現在97%という高支持を得ていることが端的に物語っているように、この映画を観てぶっ飛ばされた彼女は少数では決してないわけだ。

で、実際にどうだったかっていうと――下馬評どおり、21世紀の映画を象徴する傑作だろ、これ。
いや、それはちょっと語弊があるかもしれない。
というのも、巧みにフラッシュバックなどを使って異なった時間軸を同時に進行させたフィンチャーの演出や、トレント・レズナーによる不穏なスコア、もちろんfacebook創始者というフレッシュな題材、そしてジャスティン・ティンバーレイクのキャスティング(?)など、この映画が21世紀だからこそあり得た作品であることは間違いない。
でも映画の本質にあるのは、ウィット溢れるセリフで彩られた豊潤な脚本と、それと向き合った役者たちと監督のガチ対決という、基本中の基本の要素だったりするのだ。
アクションはほぼ皆無だし、ギミックめいたものもアンオーソドックスな時間軸以外はほとんどないし、それだって困難なくフォローできるものである。要するにこの映画のドラマと興奮とテンションは、基本、俳優たちの会話のみで成り立っているのである。
これはすごい。そしてめちゃくちゃ興奮する。
まったく映画の内容は違うし、タイプも違うけど、たとえば『十二人の怒れる男たち』を観たときに覚える興奮と似たものを自分は感じた。
巧みな脚本と素晴らしい役者たち。“いい映画”とは、これさえ揃えば成り立つのである。
それを見事に成し遂げているこの映画は、だから現代のネット社会から生まれた空虚などを的確に抉り取った作品でありながら、映画としては普遍的な魅力に漲る作品なのである。

ということで、今後CUTでは来年の1月の公開に向けて(http://www.socialnetwork-movie.jp/)、熱くこの映画を誌面上でフォローしていくので、よろしくお願いします。(内田亮)
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