庵野秀明、「特撮」を語る


すでに随所で話題になっている、庵野秀明が館長を務める「特撮博物館」。
その記者発表会が昨日、ニコファーレ六本木で行われまして、自分も行ってきた。

庵野監督をはじめ、副館長で、会期中特別上映される『巨神兵東京に現わる』の監督でもある樋口真嗣監督、スタジオジブリの鈴木敏夫さんが登壇して、趣旨の説明や特撮の魅力をプレゼンするわけだけど、それがもう、めちゃくちゃおもしろかった。
お三方はそれぞれ旧知の仲ってことで、丁々発止の笑いも当然あったわけだけど、そんなことより、プレゼンの内容が異常的におもしろかった。
特に、庵野監督が文化庁に交渉に行ったときのエピソードは印象的だった。

「文化庁からすると、(特撮の財産は)粗大ごみにしか見えないらしい。ただ、これは美術品だ。その価値を認めてもらいたい」
「特撮の技術は、おそらくいつかこのままなくなってしまうと思う。それでも、残したい。本当に可能な限り残したい」
という庵野監督のコメントは本当に感動的だった。

特撮というカルチャー自体、おそらく思い入れのある世代とあまりない世代がはっきり分かれてしまっているだろうけれど、この機にぜひ、たくさんの人に観てほしい。
自分もものすごく楽しみ。『巨神兵東京に現わる』もすごく楽しみ。

「特撮博物館」は、7月10日から10月8日まで、東京都現代美術館にて開催。
詳しくは、こちら。http://www.ntv.co.jp/tokusatsu/ (小柳)
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