Taylor Swift東京ドーム公演。『The 1989 World Tour』2日目を観た

Taylor Swift東京ドーム公演。『The 1989 World Tour』2日目を観た

Taylor Swift東京ドーム公演、2日目。

ここ日本で幕を開けた『The 1989 World Tour』。この日を心待ちにしていたが、本当に本当に、期待以上のライブだった。『1989』という作品が、どれほどテイラーにとってクリエイティヴな転機だったかということ。また、ニューヨークという土地が、いかにそれを後押ししたかということ。テイラーのなかで、すべてのつじつまがあっていて、今日のライブでその最後の一ピースがはまったような完成度だった。まだ初日&2日目なのに!

身近なことを歌にして、誰もがどこかで共感できることを歌ってきたテイラーは、これまでのツアーでは自分の好きなものを目いっぱい閉じ込めたような世界観を貫いてきた。でも今回のライブは、第三者的な目線を広げてストーリーを描いていたし、そこがまさに、今日テイラーがMCで話したように「愛というものを外側から捉えた視点」に基づいたもので、『1989』がポップ・アルバムであるというのはこういうことだったのだと答えを示してみせていた。ポップ・スターでありながら、ヒットメドレーに陥ることなくきちんとアルバムの世界観をショーのなかに落とし込み、エンターテインメントとして成立させ、かつ、歌の力を真っ直ぐに届けるという、本当に素晴らしいライブだった。

ダンサーを従えたブロードウェイな演出が新鮮だったが、”Wildest Dreams”でステージにただ一人になりピアノを弾きながら髪を振り乱すところは変わらないテイラーそのままだったし、皆に一語一句語りかける姿も本当に変わらない。そしてあのいたずらっぽい笑顔も変わらないし、何より、孤独であることや何かにつまづくということは、一転して強さになるというスーパーポジティブなメッセージをどこまでも清らかに届けてくれるというあの心強さも、絶対に変わらない。
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