ブラッド・オレンジの、ぼくを見て!感がなんとも清々しかった。恵比寿ガーデンホールでの来日公演

ブラッド・オレンジの、ぼくを見て!感がなんとも清々しかった。恵比寿ガーデンホールでの来日公演

恵比寿ガーデンホールにてブラッド・オレンジのライブを観た。

最高だったところはいくつもあるが一番は、サウンドにしてもあのくねくねダンスにしても、まるで自分の部屋で一人ぼっちで歌って演奏して踊ってるとこを見ちゃった!という感じにさせるのに、ドキドキさせつつもいい意味であまり背徳感を抱かせないところ。

デヴ・ハインズという表現者の、職人としては関わるがエンターテイナーとして殉ずることはない、というメインストリームとのぎりぎりの距離の取り方にも通じるのかもしれない。

あともう一つは……

主に00年代以降の、今や忘れられてしまったものの残り香(ニューレイヴとかイーストロンドン勢とかドリームポップリヴァイヴァルとか北欧インディの盛り上がりとか)と、そこから王道へと躍り出たインディ・ポップ/ロックの総決算的にも思えたこと。

それが、デヴ自身のアイデンティティの再構築と呼ぶべき昨今の彼の吹っ切れ具合と相まって、とてもいい感じでした。

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