イエモントリビュート  その8

イエモントリビュート  その8

『THIS IS FOR YOU〜THE YELLOW MONKEY
TRIBUTE ALBUM』勝手に全曲解説、4日に
わたって続けてきましたが、最終回です。
DISC-2の10,11,12曲目。


10.メロメ(instrumental)/MORGAN FISHER

DISC-1に続き、こちらもモーガン・フィッシャーによる短いインスト。
DISC-1の“PUFF PUFF”は、「ヨーロッパの移動遊園地みたいな感じ」
とか書きましたが、こっちは、えー、なんて書けばいいのかなこれ。
ハープですね、ハープ。ハーモニカのことじゃなくて、あの、竪琴のほうのハープ。
大変に、荘厳なことになっています。
そして、私、このように、職業としてものを書き始めて18年くらいに
なりますが、「荘厳」という言葉、今、初めて使った気がします。


11.バラ色の日々/Nothing's Carved In Stone

これもきてるなあ。「うわあ、この曲がこうなるかあ」という感じ。
なんていうんでしょう、「まあ、このバンドならこうなるよね」という感じですらない。
なんだか、全員が好き放題なプレイをしていて、それぞれが
近寄ったり遠ざかったりクロスしたりしながら曲が進んでいくんだけど、
サビでガシーッとひとつになって、その瞬間に、すごいカタルシスが訪れる感じ。
鍵盤が効果的に使われていたりもします。
あと、村松拓って声いいなあ。


12.プライマル。/フラワーカンパニーズ

いいのか。アルバム2枚分のシメなのに、フラカンで。
あ、そうか。これ、イエモンのラスト・シングルになった曲だから、
最後に置いたのか。そうだ。フラカンだからではないと思います。
って、なぜそうフラカンを否定したがる。

で。なんというか、DISC-1の奥田民生“LOVE LOVE SHOW”に
匹敵するほどの、「なんも考えずにやったろ!」と言いたくなる仕上がりです。
これ、リリース当時、活動休止シングルとしては大変に意味深というか、
意味がありすぎる歌詞だったので、聴きながらいろんなことを
思ったものですが、もうフラカン、そのへんスルー。
ただひたすら、カヴァーすることを楽しんでます。
こういうトリビュート仕事で、すごい重圧やプレッシャーを感じるバンドもいれば、
「無責任にいろんなことやれる」と楽しんじゃうバンドもいて、
フラカンは後者だった、ということですね。

関係ないが、フラカン、12月12日の渋谷O-EASTのシリーズイベント
「人間の爆発」、今日、ゲストが発表になりましたね。
しんちゃん欠席の2人Theピーズと、スピッツです。
10月17日のフラカン日比谷野音のライブレポに書いたの、
このことだったのでした。

http://ro69.jp/live/detail/26694



で。全部聴き終えて、まっさきに思ったこと。
“アバンギャルドでいこうよ”は?
“悲しきASIAN BOY”は?
“太陽が燃えている”は?
“Love Communication”は?
誰もやってないの? なんで!?

っていうのは、このようなトリビュート企画においては
ままあるし、しょうがないことなんですが。
それに、2枚組で23曲もあるんだからいいじゃん!
と言われれば、確かにそうなんですが。

あと、シングルじゃないからあれかとは思うが、
“ROCK STAR”や“MORALITY SLAVE”あたりも
聴きたかった、個人的には。

ちょっと経ったら、もっかい作るのもいいかもしれません、
トリビュート。

以上、 全8回にわたってお届けした
『THIS IS FOR YOU〜THE YELLOW MONKEY
TRIBUTE ALBUM』勝手に全曲解説、終了でございます。
最後までお付き合いいただいたみなさん(いるのか?)、
ありがとうございました。
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