PEDRO、やっぱヤバい! 「チケット100円武道館」で解禁前のアルバム曲を全曲サプライズ披露!!

PEDRO、やっぱヤバい! 「チケット100円武道館」で解禁前のアルバム曲を全曲サプライズ披露!!
約3ヶ月に及んだツアーファイナルとして開催された武道館公演「洗心」の翌日に開催された今夜の「赴くままに、胃の向くままに」。

「チケット代100円」という前代未聞の施策にPEDROらしさを感じつつ、武道館2デイズ開催ということでセトリはどうなることやら……とワクワクしながらライブに臨むと、のっけから全然知らない曲が続く続く。

しかし、どれもめちゃくちゃいい曲。BiSHを終え、バンドの顔として自立し始めたアユニ・Dの、真っ直ぐに人と向き合い、生活を慈しむ姿勢が反映された優しい言葉と、エバーグリーンなポップのきらめきを放つメロディ――それをツアーを経てますます肉体的になった田渕ひさ子(G)&ゆーまお(Dr)による「PEDRO」という獣が、「ほんとに3ピース?」と思わされるくらいの激しい咆哮で表現するのだから、ただただ圧倒されまくりだった。

本編はMCなしで終了し、「何かすごいものを観た!」という興奮と「一体どういうこと?」という戸惑いに会場が包まれる中、流れ出したのがこの告知。そう、このライブはニューアルバム『赴くままに、胃の向くままに』の収録曲を全曲披露、というとんでもないサプライズのための舞台だったのだ!


折り返し地点で唯一聴き馴染みのある曲として届けられた活動再開初のシングル“飛んでゆけ”。ここで歌われている《安全な体温》《安全な言葉》というのが今回のアルバムに通底していることは今夜のパフォーマンスでよくわかったけれど、ライブはその後、爆発的なシャウトと閃光のようなギターサウンドが点滅する“グリーンハイツ”“春夏秋冬”でPEDROの根底にあるオルタナティブさを見せ、シューゲイザーの中でひたすら《生きねば》と叫ぶ“余生”で終了。

《安全な言葉》をどこまでもオルタナティブな音で表現し、素晴らしいアルバムを作りながら突飛な方法でプロモーションする――この「生真面目さ」と「遊び心」がPEDROが僕らを魅了してやまない理由なんだなと痛感されっぱなしの1時間だった。

会場を出るともうアルバムが売られていて、サブスクをチェックすると既に配信スタート済という驚異のスピード感。PEDRO、やっぱヤバい!(畑雄介)


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