日食なつこが、活動15周年の節目にリリースしたベストアルバムが示すものとは──15年の歴史を振り返ってもらった

ピアノと歌、シンプルな構成でありながら、他に類を見ない独自の世界観を作り出し、変わらぬスタイルで音楽を奏で続けるシンガーソングライターの日食なつこが、2009年の活動開始から15年の歴史を辿る自身初のベストアルバム『日食なつこ 15th Anniversary BEST -Fly-by2024-』をリリースした。

今回のインタビューでは15年の活動を振り返りながら、アーティストとしての変化、逆に変わらず持ち続けている思いなどをじっくりと語ってもらった。

なぜ日食なつこというアーティストに惹かれていくのだろうかと考えながらインタビューに望んだのだが、ひとりで活動している理由について訊かれたときの「人に悩みを相談するのが本当にできないんですよ。自分が何で悩んでいるのかを他人に言って、解決の時間を待つよりも、自分の中でかき混ぜて答えを出したほうが、私の場合は手っ取り早かったっていう」という言葉に私は強く共感した。続けて「その作業が具体的には曲を書くっていうことだったんですよね」と話す彼女が作る音楽だからこそ、引き込まれるのだとわかった。

自分を客観的に見ることができ、自分の考えを押し付けるわけでもなく、提示することで何かを感じ取って、各々で解釈してもらえればいい。そんな考えを持っているように感じるし、受け手としても引き込まれたら最後、沼にハマったように追いかけてしまう。そんな人間性にも魅力があるのが日食なつこではないだろうか。

日食なつこが気になっていた人もファンの人も、15年間の活動だけでなく、人柄もよくわかるJAPAN11月号のインタビューをぜひチェックしてほしい。(岩田知大)


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