郷愁をかき立てる朴訥として凛とした若月樂(Vo・G)の声、歌メロに美しく混じり合うメロディアスな律(B)のベース、足し引きのバランスが絶妙で「詩」に寄り添った黛(Dr)のドラム──そのすべてに魅了され、ミニアルバム『退屈もそれはそれで』リリースを機にJAPAN初インタビューを実施しました。
KOHAKUの曲を聴いて感じるのは、「物語」ではなく「機微」を歌うバンドだということ。繊細な心の揺れや些細な季節の移ろいをあるがままに描いていて、それを情緒豊かなサウンドで響かせているから、KOHAKUの音楽は常に「今しかない」輝きと瑞々しさに包まれていて、聴くたびになんだか泣きたくなるほど満ち足りた気持ちになります。
その「機微」はライブでも表現されていて、「退屈もそれはそれでリリースツアー」の渋谷・WWW公演は、黛が中学生のときから憧れていた同郷の先輩バンド・KALMAとの対バンということもあり、北海道の広大な風景と青春の思い出がパフォーマンスを通して浮かび上がってくるような感覚になりました。
KOHAKU結成の経緯から、曲作りへの想いまで──歌と同様に余韻のある喋り方をする樂さん、飄々としながら熱い想いを語ってくれる律さん、そしてライブでは完璧なトークを披露していたけれどインタビューでは口数少なめな黛さんのバランス感を味わいながら、インタビューを読んでもらえると嬉しいです!(畑雄介)
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