20 GO

20 GO

今、スピーカーから流れる“20 GO”を聴いている。
昨晩、この曲を初めて聞いた時のことを思い出したからだ。
吉井和哉がソロとして、YOSHII LOVINSON名義で出した1stアルバムの一曲目。
もちろん期待と緊張に胸をふくらませていたのだが、
最初に聴き終わったときに感じたのはしかし、大きな戸惑いだった。
いびつな音と、不安と厭世にみちた歌詞を、どう受け止めていいか分からなかったのだ。
もちろん何度も聴くうちに、その戸惑いも薄れ、個人的にも大事な曲になっていったのだが、
それでもこの曲が、力強いバンド・サウンドであれほどまでダイナミックに演奏される日がくるなんて思いもしなかった! しかも不思議な演出とともに…。昨晩の『TOUR 2009 宇宙一周旅行』最終日で鳴らされた“20 GO”は、本当に感慨深かった。こんな気持ちでこの曲を聴けることが心の底から嬉しい、と思った。

全編にわたって本当に素晴らしかった昨晩のライヴ。
“ONE DAY”や“ビルマニア”が会場内に響かせた「前進」と「肯定」の戦う姿勢は感動的だった。観る者の欲望や幻想を受け止め、吉井はかき鳴らすギターと歌声でもってそれに応える。宇宙一周旅行と名付けられたライヴが終わった時には、それ以前とは少し違う世界の景色が見えるようになっている。それに、今までになく温かみがあるライヴだったように思えた。偉大なロックスター=吉井和哉の凄みに、改めて圧倒された夜だった。
井上もブログで書いているが、今の吉井和哉のライヴは必見! 一人でも多くの人に体験して欲しい。(福島)
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