DEAD END、ついに発売


DEAD ENDのニューアルバムが、ついに昨日発売された。
みんなどう思ったんだろう? すごく気になる。
のっけから、ものすごい勢いで迫ってくる音像がとにかくびっくりする。ジェイソンが4匹、追っかけてくるような殺気というか。音圧のすごいバンドはあるが、この、4つの音が次々と襲いかかってくるようなバンド感は、ちょっとほかにはない。しかもれぞれの音が緻密に構築されていて、壮大なゴチック建築のように高くそそり立っている。
ザックザクで残忍なギターリフと《煉獄巡りテレパシー 君と一緒にに鬼になる》というキャッチーなサビが次第にシンフォニックな三重奏を描く“テレパシー” 、デス声がカッコいい“Devil Sleep”など、ツボ満載だが中でも、10分弱に及ぶ大作“冥合”がすごい。インタヴューによると、『GHOST OF ROMANCE』の最後の“Song Of A Lunatic”の続編みたいな大作を作ってくれ、とMORRIEがYOUにリクエストしたそうだ。それをはるかに凌ぐ、なんかキング・クリムゾンの“スターレス”みたいな壮大さ。でも考えてみると“スターレス”が入ってる『レッド』って、プログレの終焉とともに、ヘヴィメタルの原点だと言われていた。なんとなく納得。

と書くと、なんかものすごく重厚なアルバムみたいだし、その通りではあるけれど、同時にすごいポップで、しかも4人がぶつかり合っているのが面白い。
昔、トッド・ラングレンがニューヨーク・ドールズのファーストアルバムのプロデュースをした時に、全員が「俺の音をもっとデカくしてくれ」と言われて困った、というエピソードがあった。MORRIEによると、今作のレコーディングもそんな模様だったよう。こんなバンド、やっぱり他にない。

こんなアルバムを聴いたら、急遽決まった17日BIG CATと20日のAXへの期待がさらに募るばかり。ドラムのMINATOが参加しないのは残念至極だが、そこについては、同日20日発売のJAPANインタヴューできっちり語ってもらった。
なお、インタヴュー当日の様子はこちら。http://ro69.jp/blog/japan/ymd:20091103 (井上)
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