ライムスターのマニフェスト
2010.02.03 21:50
今日は、ライムスターの最新作『MANIFESTO』の発売日。読み方はもちろん「マニフェスト」だ。社会派ネタが好きな人たちだからっていうのもあるけど、正真正銘、これは彼らの決意表明のアルバムなのだ。
ジャケ写はごらんのとおり、「真剣にふざけている」テンションが高すぎて、正直おかしなことになっている。
三銃士なんだけど、結果的に電気グルーヴのピエール瀧のライヴ衣裳か、と。
で、内容は本当に素晴らしい。日本語ヒップホップのオリジネイターである彼らが、2010年のポップシーンにどうやって斬りこむか。どんなトラックで、どんなビートで、どんな言葉を、どうラップするべきなのか。全てを徹底的に見つめなおして、ライムスターイズムが再構築されている。そして、そこに胸を打つような率直で熱いエモーションがある。
今年の日本語ヒップホップアルバムは、これとヒルクライムの『リサイタル』。このふたつを超えるインパクトのものはそうそう出てこないはずだ。使い捨てじゃない、なおかつポップシーンでも通用する新しい日本語ヒップホップ。そのハードルを正面から超えてきた、とてもガッツのある挑戦だと思う。
ちなみに初回盤のボーナストラックには、シングル曲” ONCE AGAIN”を、DABO、TWIGY、ZEEBRAの3人がラップしたリミックス・ヴァージョンが入っている。歌詞はもちろん原曲と全部違う。アメリカのヒップホップではもう普通になったスタイルだけど、すげえインパクトだ。全員相当気合を入れてリリックを考えてきたらしく、収録はものすごく早く終わったそうです。
発売中のJAPAN3月号では、ライムスの3人を国会議事堂の前まで連れて行って撮影しました。
インタヴューでも新作の手応えをガッツリ語っているので、ぜひチェックを!(松村)