4月にメジャーデビューした毛皮のマリーズのツアーファイナル！　２分で即完したというリキッドは、とにかくすごい熱気。

ミラーボールがきらめいて、黒い幕が開く。そして、一曲目「金がなけりゃ」というバンドマンのぼやきから、バンドワゴンで新しい旅にでる本編ラストまで、徹頭徹尾ロックショー。
「こんな古いロックンロールなのに、人がいっぱい」と志磨も嬉しそうだった。
NATSUMENのホーンセクションとキーボード奥野真哉が参加しての“それすらできない”“BABYDOLL”“すてきなモーリー”は、ファイナルならではのスペシャルな演出も含め、素晴らしかった。

このツアーで志磨は、初めて客席がかわいいと思えた、と言った。若かった頃から、自分たちのロックンロールを年上の客になめられまいと、真っ暗な客席に向かってケンカを売るように演奏してきたマリーズ。そのくせがずっとずっと抜けなかったという。
そうした意味でもバンドの転機になるツアーだったようだ。

メジャーを選んだ理由、
今回のツアーで変わったと言われていることについて、MCで分かりやすく説明していた。

アンコールで“ヤングルーザー”をやった。何か新しいことが始まる時にやる禊ぎのような曲。
声を枯らしながら歌った“晩年”とともに感動的な瞬間だった。

(井上)