昨年以来、世界を横断して行われていたハリウッド映画の撮影も終了し、マインドを完全に歌手モードに入れ替えてのツアー、その初日。
10年前の音楽活動スタート時は、映画やドラマと同じく
まずは与えられた楽曲の主人公になりきる、
いわゆる“女優魂”で音楽に向かい合ってきた彼女。
しかし、その成果もあって、音楽活動も長きに渡るにつれ、
楽曲も徐々に彼女自身の内面を率直に表現したものにシフト。
その最初の到達点が最新アルバムであり、今回のツアーというわけで、
当然のことライブも、演技していない、素の彼女がそのまま発揮されたものに。
ざらついたハードなバンド・サウンド、
そして影のある屈折した楽曲をメインにしたメニューは、
毒っぽい要素も多分に登場するんですが、
なにより本人が、理想的な環境をようやく手に入れた喜びに満ち溢れていて、
上機嫌ぶりを全開にしているのが、見ていて可笑しかった。
ツアー・ファイナルの日本武道館まで、どこまでシェイプ・アップしていくのか、楽しみ。