Mr.マンチェスター!故トニー・ウィルソン(元ファクトリー・レコード社長)の追悼シングル発売に寄せて

★80年代の英インディーズ・ブーム~90年代のマッドチェスター・ブームの仕掛け人であり、
ジョイ・ディヴィジョン、ニュー・オーダー、ハッピー・マンデーズ、ピーター・サヴィル(デザイナー)等、
若きアーティストたちを無名時代からイチ早く発掘し世に出した元ファクトリー・レーベルの社長=トニー・ウィルソン(上の写真の中央)。


2007年の8月10日、長い癌との闘病の末、亡くなってしまったトニー・ウィルソンだが、

(1)生前の彼のUK音楽シーンにおける偉大な貢献を記念しトリビュート・シングル”St. Anthony: An Ode To Anthony Wilson”が8月14日にリリースされることになった。

この曲はニュー・オーダーの”Your Silent Face”にインスパイアされ、マンチェスターの詩人Mike Garryと作曲家Joe Duddellが新たに書き下ろしたもの。
シングルにはアンドリュー・ウェザウォールによる9分のリミックスも収録。
жシングルの売り上げはすべて「癌患者の救済チャリティ機関」に寄付される。

サンプル音源の視聴はこちらのリンクから。

http://saintanthony.tmstor.es/cart/product.php?id=25714


(2)さらにこのシングルの紹介映像も公開された。

映像には、ニュー・オーダーのバーニー、スティーヴン、ジリアンをはじめ、
ピーター・サヴィルやパンク詩人ジョン・クーパー・クラーク、
イギー・ポップやスティーヴ・クーガン(ファクトリー・レコードの栄枯盛衰を描いた映画『24Hour Party People』でトニー・ウィルソンを演じた英コメディアン&俳優)etcが登場。
生前のトニー・ウィルソンを偲ぶ様々な思い出コメントを寄せています。

http://www.youtube.com/watch?v=3cYNI8s_vo4


筆者もファクトリー時代からトニー・ウィルソンには随分お世話になった。
ニュー・オーダーが頑なにインタヴューを拒んでいた(特にバーニー)80年代後期、
日本独占バーニー・インタヴュー@マンチェスター!!!をアレンジしてくれたり(この数ヶ月前、筆者が別件でマンチェのファクトリー・オフィスを訪れトニー・ウィルソンに初めて会った際、パンク&アート関連の話題で大いに話が弾んだことで好印象を抱いてくれたみたい)、
その後もニュー・オーダー&ファクトリーの共同経営で当時オープンしたクラブ=ハシエンダのメンバーズ・カードをくれたり、
マンチェの音楽業界を代表するいろんなバンドやミュージシャン、マネージャーetcを紹介してくれたり、、、。
ケンブリッジ大卒の超ミドルクラス&インテリなのに、話すと10代のパンクスみたいな青い反逆精神ばりばりの面白いオジサマで、
トニー・ウィルソン=Mr.マンチェスター!!!というイメージがすっかり筆者の頭の中に出来あがっていた。

そういえば、筆者がトニー・ウィルソンに最後に会ったのも、
ニュー・オーダーの前作『Waiting For~』リリース直前に、取材でマンチェを訪れた際のホテルのロビーだったな、、、。

あらためてご冥福をお祈りします。
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