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今日は久々にイギリスらしいゴシックな話題を。
あのドラキュラ伯爵が、今年ついに「サー」の称号を得ることが決定!!!
と、いきなり言っても日本の皆さんには何のことか分らないと思うので、
かいつまんで御説明しますね(冷や汗)。
去る英国時間の6/13(土)、英政府が毎年6月に行われる叙勲名簿(エリザベス女王生誕を記念して毎年バッキンガム・パレスで行われる各種勲章授与式に出席する人達のリスト)を発表したわけですが。
今年の授与者の中には、なんとあの英ホラー映画界が誇る『ドラキュラ』★俳優=クリストファー・リー(!)の名前も入っていて、
「サー」の称号を授与されることが決まった。
つまり、今後は通常の「Mr」ではなく、「サー」クリストファー・リーがどこに行ってもタイトルとして付く(勿論パスポートや手紙やその他の正式書類全部。たとえばエクスクルーシヴなレストランに予約を入れる時や銀行口座を開いたりする時も「サー」がつく人は扱いが違う、らしい)、ということ。
音楽界では、今のところサー・ポールやサー・ミック、サー・エルトンぐらい?
それにしても、このサー・クリストファー、
57年の『フランケンシュタインの逆襲』で怪物役を演じて以来、
58年『吸血鬼ドラキュラ』、59年『ミイラの幽霊』、66年『凶人ドラキュラ』、
68年『帰ってきたドラキュラ』、70年『ドラキュラ血の味』、70年『ドラキュラ復活・血のエクソシズム(すごい邦題)』、72年『ドラキュラ’72』、
73年『新ドラキュラ・悪魔の儀式』etc、
という調子で、50年代〜70年代にかけて英ハマー・フィルム・プロダクション制作の怪奇作品でもっぱら名を馳せた、お方(今年87歳)。
他にも74年の『007黄金の銃を持つ男(悪党スカラマンガ役)』や、
99年の『スリーピー・ホロウ』、
それに一連の『ロード・オヴ・ザ・リング(サルマン役)』作品群、
02年の『スター・ウォーズ・エピソード2』、05年の『スター・ウォーズ・エピソード3』、05年の『チャーリーとチョコレート工場』etcと、
近年も多くの著名作品に出演している(これまで250本以上もの映画に出演!ギネス・ブックにも載っている)ワーコホリックなお方ですが、
いつも見事なほど「モンスター役or悪役」専門なんですな、これが。
TVのインタヴューなどで観ると「非常に穏やかな口調で話すアート好きで優しい紳士(俳優になる前はオペラ歌手志願だったらしい)」という印象なんだけど、
193cmの長身と「ちょっとクセのある」エキゾチックな濃い風貌が、
悪役にうってつけだったのかも。
ここ英国内では今やすっかりあの『ドラキュラ』役の人、として国民的存在に。
、、、やっとこれで『ドラキュラ伯爵』と「サーの称号」の繋がりが成立した(万歳!)。
★あ、今年のリストには日本人もエントリーしていて、
ロンドンを拠点に今も活躍中のクラシック・ピアニストの内田光子さんが、長年の文化的功績を称えられ「デイム(サーの称号=ナイトの女性版)」の称号を授与されることが決定した。
Congratulations !!!