「RADWIMPSとはずっと違うものを作ってきたと思ってました。でも、ずっと違うものを作っていると思っていた人から10年経って、手を差し伸べてもらって本当に嬉しかった。もしかしたら、作っているものも真ん中の部分ではちゃんと繋がっているんじゃないかと信じて、今日このステージに立ちました」
いきものがかりのラスト、水野はこう話していた。
とても感動してしまった。この言葉がすべてだ。
3人は、すべての人に開かれた、まさに風が吹くような心地よい歌を歌い、いきものがかりのステージを全力でまっとうしてみせた。
きっと野田洋次郎も嬉しくて仕方なかったろう。
横浜アリーナに集まったほぼすべてのたくさんのお客さんがいきものがかりの大きいメロディを口ずさむ景色の向こう側に、この対バンライヴに込められた意志がはっきりと見える。
そしてRADWIMPS。
圧倒的なエネルギーとリズム。
爆発するようなポジティヴィティ。
凄まじいライヴだった。
このえげつない躍動が素晴らしいのは、怒りや悲しみを受け止めながら、その温度を、喜びや嬉しさという明るい感情がギリギリ上回っているからだと思う。
それはRADWIMPSのライヴの間、ただの一瞬も揺らぐことのないメッセージとして貫かれている。
大きなメロディとメッセージで横アリを包み込んだいきものがかり。
一瞬一瞬貫かれるポジティヴィティでひとりひとりを肯定してみせたRADWIMPS。
最高の、素晴らしい対バンだった。