SEKAI NO OWARIは、セカオワはやっぱり最高だ。「タルカス」を観てあらためて思う

SEKAI NO OWARIは、セカオワはやっぱり最高だ。「タルカス」を観てあらためて思う
いよいよ始まったSEKAI NO OWARIのドーム・スタジアムツアー。

一言で言うなら、もう最高だ。
さすがセカオワ、これだからセカオワは最高なんだ。本当にそう思った。

「タルカス」はとても巨大な物語だ。
しかし、これまでのセカオワと同じように、ひとつの人生を表現した物語でもあり、セカオワがデビュー以来ずっと歌い続けてきたテーマに基づいたものでもある。

何が正しくて、何が間違っているのか。
正しさには本当に意味があって、間違いには本当に意味はないのか。
正しさはいつも正しいのか、見方を変えれば、正しさと間違いは同じなのではないか――。

そんな世界のありさま、つまり「現実」を巨大なストーリーに仕上げながら、子供から僕ら大人までを「楽しい」というシンプルな価値観のもとに平等化させる。

セカオワはやはりセカオワなのだ、とあらためて思う。
僕はセカオワを観ているといつも感動を通り越して、ただただ尊いものを見ている気持ちになってしまう。
セカオワの世界観を僕たちは「ファンタジー」と一言で呼ぶが、そしてそれは確かにそうなのだが、と同時に、こんなに正しく「現実」を見つめ、その現実に働きかけることを諦めないバンドに他にはいないと思うからだ。

ところで、音楽でエンターテインメントをやる、というのはどういうことなんだろう?

名曲を連発することだろうか?
メンバーが空を飛び、火を吹き上がらせ、水を飛ばし、映像を飛び交わせることだろうか?
セットや装置を巨大化させ、視覚的なビッグバンを起こすことだろうか?
あるいは、極上のエンターテインメントとはそのすべてを実現させることで生まれるものなのだろうか?

セカオワはその答えを、いつも教えてくれる。

人に向き合い、人生に向き合い、目の前の人に何かを伝え、その「何か」でその人の人生をよりよくしていくこと。
よりよく、楽しくて、意味のある、ひとりひとりがその人なりの意味を残していける人生を生きること、あるいは生きようとすること。
そんなポジティブで力強いエネルギー、ひとりひとりの中にあるそんな眠っているパワーを呼び起こすために歌うこと。
その活力を引き起こすための時間を、彼らは「エンターテインメント」と名付け、やりきっているのだと思う。
セカオワと過ごす時間はいつも死ぬほど楽しいが、同じくらい切なく尊く感じるのは、彼らがこのエンターテインメントに文字通り、彼らのすべてを賭けているからなんだと思う。

それにしても、すべてのセカオワナンバーが、一曲一曲歌われていくたびにピタリピタリと「タルカス」の物語にはまっていくさまはそれだけで魔法を観ているようだった。
すごいライブだった。

僕はツアー最終日、大阪公演にも行こうと思っている。
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