今日のジャパネク通信:宇宙まお、恐ろしい子
2014.02.21 21:54
宇宙まおの初めてのフルアルバム『ロックンロール・ファンタジー』。
ガチの名盤だ。
名盤にもたくさんのタイプがあるが、これは「今までこんなの聴いたことない」というタイプの名盤である。
本当にそう思う。こんなアルバムは聴いたことがない。
しかし、同時に、このアルバムは僕たちがこれまでに深く関わって愛してきた普遍的なポップソング集そのものでもある。
言い方が難しいが、「普遍」で「愛すべき」、僕たちのためのポップソングの、その成り立ち方がすごいのだ。
ガチの素晴らしいクオリティのポップソングが、なんだかすーっと集まっている感じがする。
必死にひねり出すようにして作っているはずのガチのポップソングが、どこからどう聴いても飄々と、ふとした拍子にぽろんと生まれてきたように集まっている。
このニュアンスが伝わるだろうか。
すっごい音楽が、すっごいものが生まれる背景の悲喜こもごもをすっとばして、いきなりすっごいものとして目の前にぽろーんと落っこちてくるのである。
その超ピュアな驚きが、このCDを再生すると13曲分続くのである。
本当に宇宙での出来事みたいなのだ。
ある意味、「宇宙まお」の名前が予言になっていた、ということになるわけだが、ごめん、すごすぎてちょっと怖いくらいだ。
「自分」と「目的地」の間の距離を、センスとツール次第で無化できてしまう時代。それが当たり前の感覚になっている世代。
これやっぱり、新世代のロックだよね。
アルバムは3月5日発売。
シーンにどんなリアクションで受け入れられるのか。特に宇宙まおと同世代のリスナーの意見が知りたい。