N.バームバック最新作でビースティーズのアドロックが名演!音楽はジェームス・マーフィー!トロント映画祭その4

  • N.バームバック最新作でビースティーズのアドロックが名演!音楽はジェームス・マーフィー!トロント映画祭その4 - pic by Jason Merritt,  WireImage/Getty for TIFF

    pic by Jason Merritt, WireImage/Getty for TIFF

  • N.バームバック最新作でビースティーズのアドロックが名演!音楽はジェームス・マーフィー!トロント映画祭その4 - pic by TIFF

    pic by TIFF

  • N.バームバック最新作でビースティーズのアドロックが名演!音楽はジェームス・マーフィー!トロント映画祭その4 - pic by Jason Merritt,  WireImage/Getty for TIFF
  • N.バームバック最新作でビースティーズのアドロックが名演!音楽はジェームス・マーフィー!トロント映画祭その4 - pic by TIFF

もう閉幕してしまったトロント映画祭ですが、引き続き注目作をレポート。

ノア・バームバックの最新作、ベン・スティラー&ナオミ・ワッツ主演の”While We're Young”が素晴らしい作品だった。そして、そこで準主役的に出演していた、ビースティ・ボーイズのアドロックの演技が光っていた!

この物語は、NYを舞台に主人公のスティラーとワッツが演じる映画作家とプロデューサーの40代夫婦が、20代のクリエイティブな夫婦に出会ったことで、思いきり刺激され人生を大きく見直すという物語。

NYを舞台にカップルが会話を主体に物語展開をみせるこの作品は、若きウディ・アレンを彷彿とさせ、会話主体で出来ていて、非常に笑えるし、辛辣だし、何より、そこに様々なことに対する真実がズバズバと気持ち良く描かれているのが面白い。

スティラーとワッツは、子供が欲しかったのだけど、流産してしまってそれ以来子供はいらないという方針に。しかし、子供ができたという設定の親友カップルをアドロックが演じているのだ。子供がいるカップルの方が”正しい”というような空気が流れているのだけど、アドロックが本音をぽろっというシーンがあって、そのおかげで映画が流れが変わるし、スティラーが救われる。すごく良いシーンでアドロックは名演しているのだ。

ちなみに音楽を手がけたのは、ジェームス・マーフィー。バームバックとスティラーという組み合わせで、マーフィーは『ベンスティラー人生は最悪だ!』の音楽も手がけていたけど、2回目ということもあり、今作のほうがいかにもサントラを手がけたという感じがしない、自然なサウンドでより良かった。

この作品は、20代のオシャレなカップルと、40代のカップルの違いを、携帯、インターネットなどのコミュニケーションの取り方の違いや、そのせいでどのように生活が変わったのかということも非常に鋭く映し出しているのが面白い。年を取ること、野心、成功とは?を年の差を使ってうまく描いているのだ。今年は、似たようなテーマで、親子の違いを描きだしたジェイソン・ライトマンの『Men, Women & Children』という作品も上映された。
中村明美の「ニューヨーク通信」の最新記事
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする