ザ・キラーズのブランドンが銃乱射が起きた故郷ラスベガスへの悲痛な思いを綴る。

ザ・キラーズのブランドンが銃乱射が起きた故郷ラスベガスへの悲痛な思いを綴る。 - pic by Anton Corbijnpic by Anton Corbijn

ラスベガスと言えば、ザ・キラーズ。ラスベガス出身のブランドン・フラワーズが、銃乱射の舞台となってしまったラスベガスについての思いをフェイスブックに綴っている。以下全文訳。


「僕はラスベガスっ子だ。これまでもずっとそうだったしー実は最近妻と息子達と一緒にユタ州に引っ越しをしてしまったんだけどーこれから先もずっとそうだ。

この日曜日、僕はオーストラリアから家に戻る飛行機に乗っていた。故郷の上を飛んでいる時に、おでこを飛行機の窓に付けて、ラスベガスを上から見下ろしていた。ノスタルジックな思いがこみ上げて、胸がチクッとしたんだ。そこで永遠の眠りについている母を思い、Hendersonにいる友達を思い出した。そこから、フラミンゴ・ロードも見えたし、それが95とぶつかる所も見えた。僕が通っていた高校Chaparralも見えたんだ。そして街の全貌を眺めることはできた。だけど、そこでこれから何が起きようとしているのかまでは、あまりに遠くて見えなかった。

それに、そんなことが本当に起きてしまったなんて、とても信じられない。それによって命が奪われてしまった人達、この悪夢によって何かしらの影響を受けることになった人達、全員に祈りを捧げたいと思う。

僕のコミュニティのことを思い、そしてライブミュージックを観るためにそこに集まった人達のことを思うと、あまりにショックで悲しくて胸が張り裂ける。だって、僕にとっては、人生で一番楽しかった思い出のいくつかは、コンサートに行った時だったりするから。コンサートというのは、時に青春期から大人になるための通過儀式のようなものであり、聖餐式であり、または、日々の生活のストレスや苦悩から逃避するために人々が必要としているものであったりするから。

だけど、そんな時に人々が命がけで、他の人達の命を救おうとしたという話を聞くと、本当に胸が一杯になってしまう。それに、そういう話しは、みんなが思っているラスベガスがどういう場所なのかというステレオタイプとはまったく逆だと思うんだ。僕らはみんな長年音信不通の兄弟や姉妹みたいなものなんだ。

僕は自分の故郷を恋しく思う。母を恋しく思う。そして僕が会ったこともない今回犠牲になった方達を恋しく思う。だけど、すごく近くうちに、みんなと会えることを楽しみにしている。亡くなった人達の思い出を生き続けさせるためにも。

ブランドン」

もしかしたら、ラスベガスで、ザ・キラーズが追悼ライブをやりたいと考えているかもしれない。やるとしたらザ・キラーズ以上にふさわしいバンドも思いつかない。

発売されたばかりの最新作『ワンダフル・ワンダフル』は、5作目にして初、全米で1位を獲得したばかりだった。この作品が完成するまでには、ブランドンは、バントしても、個人的にも、様々な苦労を乗り越えて来ている。

例えば、大好きなラスベガスから、今回ユタに引っ越しをしたのは、奥さんが自殺衝動にかられるほどに精神的に病んでいて、一度環境を変えるべきだと思ったからだったそう。今作では、そういう中で、"ザ・マン”=男、になることはどういうことなのかを学んでいる。結果、この作品はバンドの成長が描かれている。

ブランドンが、最新作について、ブライアン・イーノについて、ライバルのザ・ストロークスについて語ったインタビューは、『ロッキング・オン』の最新号11月号に掲載されている。実は、来日公演についての思い出を語ってくれたのだけど、それは近いうちにまた紹介したい。

ラスベガスの銃乱射により亡くなった人は、現在59人。500人以上が負傷している。犯人の動機はいまだに分かっていない。
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