[ALEXANDROS]が昨日NYで初ライブを行った。そして今日なんとアメリカのカルチャー誌PASTEのオフィスからアコギライブを約22分間生中継した。映像はこちらで見られる。
演奏されたのは、以下の3曲。
1. ワタリドリ 0:41
2. アルペジオ 9:27
3. Mosquito Bite 17:46
1曲目が終わった後に、「この中継がこの雑誌のYouTube中継で最高の視聴率を獲得しています」と言われている。コメントの多くが日本語であるため、日本で朝5時半に起きて見ているファンがいることに感動している。
またブルックリンでレコーディングされた最新作『Sleepless in Brooklyn』についても訊かれている。
磯部寛之「レコーディングはブルックリンで行われたんだけど、その間、東京とブルックリンを行き来していた。レコーディングをブルックリンでやったのみならず、曲作りも全部ブルックリンでした。プロペクトパークの近くにあるComplete Music Studiosという所で。食べ物も美味しかったし、人も優しかったし、すごく楽しんだ。スタジオの屋上にはすごく小さな素敵な空間があって、よくそこに行っては洋平はアコギを弾きながらギターリフを鳴らしていた。すごく自由だった」
川上洋平「4人でね。その場所が大好きだったし、NYが大好きだったし、ブルックリンが大好きだった。だから新作を『Sleepless in Brooklyn』ってタイトルにした(笑)」
●こういう様々なエネルギーが交差する場所って他にないですからね。
磯部「本当に。だからすごく楽しかったんだ」
川上「食べ物も好きだった」
●今日はこの後どうするの? 何を食べるの?
川上「食べに行くと思うけど、何かオススメはある?」
●うん、ありますよ。
川上「昨日はハンバーガーを3個食べた。それからピザ2枚。たくさん食べた」
●昨日3つ食べたハンバーガーのうち一番好きだったのどこの?
川上「ウェンディーズのベイコンネーター」
●(笑)NYまで来たのにウェンディーズで食べたの?
磯部「僕が一番好きだったのは、ピーター・ルーガーで食べたルーガー・バーガーだな」
川上「でもそれはおしゃれなやつだよね(笑)」
磯部「そうだね。あの店はすごく有名だから」
●そうだね。でもあなた達がプロペクトパークにいたのだとしたらちょっと遠いですよね。でも行く価値はある店だと思う。
●それでは『Sleepless In Brooklyn』から演奏する次の2曲について教えてもらえますか?
川上「次に演奏するのは“Arpeggio”という曲で、『JUDGE EYES:死神の遺言』というゲームのテーマソングなんだ。セガから発売されて、PlayStation®4で遊べる。来年アメリカでもリリースできればいいと思っている」
磯部「その予定なんだよね?」
川上「そうだと思う。『龍が如く』っていうゲームは知ってる?」
●知らないです。
川上「世界中ですごく有名なゲームなんだけど、その新シリーズなんだ」
●僕らの雑誌は、コミック本とか、ゲームについても紹介するから、きっとこれを見ている世界中の人達は知ってると思う。だからあなた達がやっていることと、この雑誌がやっていることは実はぴったりと当てはまる。僕は音楽ばかりやってるけど。でも、これから紹介してくれる曲をインターネットで見てもらえるのが楽しみだ。サウンドチェックでのサウンドも最高だったから。
川上「どうもありがとう」
2曲目の“アルペジオ”を演奏。
磯部「こういうスタイルでほとんど演奏したことがなかったからすごく新鮮で、楽しかった」
●最高です。昨日グラマシー・シアターでライブしたわけですが、アメリカでのライブがそれで終わりで、これから日本に帰るのですよね?
川上「明日帰ります」
●あなた達のウェブサイトをチェックし続けて、今後のツアー予定も見続けたいと思います。どこの国に次に来るかみんながそれで分かると思うので。その前にワシントンDCでもライブしたと思いますが、今日のセッションと同じ感じですか?
磯部「いや、僕がステージではベースを弾いてるからそこだけでも違う(笑)。今はベースすら弾いてないし。シェイカーしかやってない。でもレコーディングの時は僕はパーカッションを全部演奏したから、これを演奏するのも慣れているんだけど。でもその時もライブ演奏ではなかったから、これが初めてのライブ演奏ということになる」
●こういうセットアップでいつも演奏するの?
川上「初めて」
磯部「うん、こうやって演奏するのは初めて」
●最高だ。ありがとう。
川上「だからちょっとナーバスなんだ」
磯部「うそ、ナーバスなの?」
川上「うん」
磯部「まじかよ(笑)」
川上「だってアコギ弾いてるし」
●でもここから聴くと最高ですよ。
川上「本当?」
磯部「僕は楽しんでます」
川上「僕は観客がたくさんいるのは全然ナーバスにならないんだけど、こういうセッティングだとナーバスになる」
磯部「確かに声がナーバスになってる(笑)」
●小さい部屋で何人かしかいなくて、みんなが君達のこと見ているからね。でも、これまでこの部屋にこれだけの人達が見に来たこともなかったんだ。それで次の曲は、ア二メの実写版『BLEACH』のテーマ曲なんですよね。もうNetflixで世界で見れるんですよね?
磯部「そうだと思う」
●どのように映画がこの曲に影響を与えたのか教えてもらえますか?
川上「映画に影響されて作った曲ではなかった。ブルックリンに影響されて作った曲なんだ。ウィリアムズバーグに公園があって、それがすごく美しい場所で、名前は忘れてしまった。いや、プロスペクトパークだったと思う。そうだよね?」
磯部「プロスペクトバークは、ウィリアムズバーグではないよ」
洋平「そうか、もっと上の方にある」
●McCarren パークじゃないかな。
川上「そうかもしれない。名前は忘れてしまった。そこでこのリフを思いついたんだ。頭にひらめいたんだ。それで良いなあと思ったから、スタジオに戻って、メンバー全員と一緒に演奏してみて、それがきっかけでできた曲だ。どうしてそれが思いついたのかは分からないけど。ブルックリンの空気に影響されて生まれてきたんだと思う」
磯部「映画についてはむしろ意識的に考えないようにした。その方が良いと思えたから」
川上「必要以上に説明しようとしてしまうし」
●映画はもう観ていたのですか?
川上「うん」
●じゃあ意識のどこかにはあったはずですね。
川上「そうだと思うけど、敢えて忘れるようにした」
磯部「そうした方が自然なケミストリーから生まれてくると思ったから」
●この曲もサウンドチェックで最高だったし、今弾いたリフも最高だったので、楽しみです。
磯部「もうリラックスできた?」
川上「うーーん」
磯部「まだナーバスなの?」
川上「そうだね(笑)」
磯部「僕なんて家にいるように感じるのに」
川上「本当に?」
磯部「うん。この場所最高だよ」
●時間があったらチェックするといいと思います。ジョン・コルトレーンが最後にやったライブの音源があるし、マイルス・デイヴィスもある。だから良いお化けが一杯いる。
川上「彼(庄村聡泰)が喜んでる」
磯部「このライブもその中の一つになるの?」
●そうです。このライブもその一つとして保管されます。
川上「さらにナーバスになった(笑)」
磯部「最高だ。さあ歴史を作ろう!」
“Mosquito Bite”演奏。
●ドイツ、メキシコ、ブラジル、スウェーデン、スペインと日本の人達はもちろん、世界中の人達が見ていました。日本語のコメントは読めませんが、もちろんポジティブな内容だと思いますし、英語のコメントは全部ポジティブなものばかりです。これからウェブサイトでチェックして、ドイツ、メキシコ、ブラジル、スウェーデン、スペインにもいつかツアーで行けたらいいですね。
磯部「12月にツアーが始まるけど、来年ブルックリンに戻って来たいと思っている」