Ykiki Beatを観た

Ykiki Beatを観た

Ykiki Beat “Forever”

リリックビデオを観てぶっ飛ばされて以来、この曲は当然のように毎日聴きまくっているのだが、全然飽きない。

初めてこれを聴いたとき、これも結構雑な形容だと思うけど、僕はマルーン5みたいだと思った。ストロークスとか00年代のバンドが好きなのは一瞬で分かるのだが(そういえば歌詞に「take or leave it〜」とか出てくるし)、それにしてはサビのメロディがポップで栄養豊かな感じがしたのだ。直線的ではない、音符の幅が上下に広く、ふくよかで立体的なメロディ。ざっくりいえばポップス、もうちょっと細かくするとソウルやR&Bの感覚。これがどういうことかというと、要するにマッシュアップされているのだ。彼らは一定の洋楽が好きで、それをそのままトレースしているのではない。あらゆるものを飲み込んで、混ぜあわせて、この音楽ができている。だからそこにはちゃんと時代感があるし、リアルな温度が感じられる。

今日、恵比寿で初めてライヴを観た。すごくまっすぐで、かっこよかった。シンセのメンバーがパーラメントのTシャツ着ていたりして、最高だった。やっぱり、このセンスは頭でっかちに音楽を聴きあさっていては生まれてこない。いや、音楽を聴きあさっているのは確かだろうが、それを頭で理解するのではなく身体で消化しているという感じがする。ちょっと前に何かの本で、ミルクに含まれる乳糖を分解する酵素を本来ヒトは持っていなくて、酪農が始まってからそれを持つヒトが現れるようになったというような話を読んだ。世代が下るに従って環境に適応してそういうことになったらしい。それと同じことが、ロックバンドにも起きている。彼らはそれまでの世代とは、身体の中にもっている消化酵素が違うのだ。そういう変化を生物学的に「進化」と呼ぶ。進化はいつだって、いつの間にか起きているのだ。
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