ダヴズの活動休止から5年、フロントマンのジミ・グッドウィンは昨年ソロ・アルバムをリリースしたが、それがバンド始動のきっかけになったのか?
5月1日発売のRO6月号の記事(インタヴュアーは粉川しのさん)によると、2010年ダヴズのツアーが終わった頃から曲は書き始めていたという。音を聴くと、やりたいことが猛烈にあったことがわかる。その多様な音楽を一枚の作品にまとめるのに、こんなに時間がかかったのではないだろうか?
ミニマルなダンスミュージックにマイナーコードの暗鬱なメロディをのせた、まさにマンチェスター伝統芸能のような楽曲(つまり彼らの原点でもある)を中心に、エレクトロと生楽器が絶妙に共存する、壮大でサイケデリックなのになぜかナチュラルで懐かしい手触りのサウンド。それはノエルの新作や先日の来日公演でもなぜか感じられた。
ブリティッシュ・ロックの1980~2010年代を網羅しているところが、UKロックファンにはツボだと思う。(井上貴子)
“THE SHIP”
“AGE OF INNOCENCE”