それにしても。ジョニー・サンダースは、初の渡英でT・レックスを観て「バンドがほしい」と思って、71年にニューヨーク・ドールズを結成した。そしてボウイは、初の渡米でストゥージズやヴェルヴェット・アンダーグラウンドを観て、「自分のバンドがほしい」と思って、71年にスパイダーズ・フロム・マーズを集めた。ロックの歴史って本当に面白い。
5月1日発売のrockin’onは、『仮面のカリスマたち』と題して、ジギーを発明した当時のデヴィッド・ボウイのドキュメンタリー記事を特集。スパーダーズ・フロム・マーズ創世記ともいうべき内容で、フォークからロックへと転じようとするボウイが最も必要だったペルソナが「ロックバンド」であったことが如実にわかる(たとえば“ムーンエイジ・デイトリーム”なんて、ミック・ロンソンのあのギターソロがなければ、曲そのものはこれまでのフォーク調だ)。
『トップ・オブ・ザ・ポップス』で“スターマン”を歌って、一晩でスターになった有名な事件から物語は始まるのだが、あのマッチョなメンバーたちがピンクや金色のジャンプ・スーツ&ブーツを着ている理由もメンバーの口から語られていて楽しい。
〝ジギー・スターダスト(From The Motion Picture)〟の名演ははこちら。
ちなみに本日、代々木Zher the ZOO YOYOGIにて恒例の追悼ライヴも開催されます。ゲストにモーガン・フィッシャー(ex.MOTT
THE HOOPLE)やMARCY(EARTHSHAKER)、HEESEY(TYO / HEESEY)、ROLLYなども参加。
詳細はこちら→http://www.ukproject.com/zherthezoo/ (井上貴子)