今日はケンドリック・ラマーの27才の誕生日!

おめでとう!と、心から祝福したい。この年齢にして、あの破格の傑作『To Pimp a Butterfly』を生み出したという才能、本当にとんでもないことだと改めて思う。

25歳の誕生日、というリリックがアルバムの中にあった。
犯罪率も死亡率も全米の中でも破格に高い街で育った彼にとって、25歳を超えるのはひとつのサヴァイヴァルのような意味を持つという。
そういう思いがあるから、彼は有名になることや金持ちになることをゴールとしてでなく、表現をどう続けていくかを考え、
また、自分自身を被害者でも勝者でもなく、ひとりのアメリカ人としてどう尊厳を持って生きていくかを、当事者として、自らに問いかけ続けているのだろう。

米TV番組「The Ellen Show」出演時の“These Walls”のパフォーマンスの映像。出身地コンプトンのことや、テイラー・スウィフトのPVの話題についても触れていた。↓   

日本盤が先日発売され、歌詞をじっくりと読むことができたが、今さらながらもう、本当に凄い。
彼自身の、そしてアメリカにおける黒人の歴史を描いた壮大かつリアルな描写は、サウンドと同じくらい衝撃的だった。(井上貴子)
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