9月22日から29日にかけ、約8年半ぶりのジャパンツアーを実施したアイアン・メイデン。全5公演の狭間にはバンドの創設者であるスティーヴ・ハリス率いるブリティッシュ・ライオンの2公演も行なわれ、大物の来日が集中したこの時期においても彼らは特に強烈なインパクトを放つことになった。
昨年から続いてきた『ザ・フューチャー・パスト・ワールド・ツアー』は10月からは舞台をアメリカに移しながら継続され、12月にブラジルで幕を閉じることになっている。しかも来年5月からは結成50周年をキーワードとする新たな世界ツアーが開催されることもすでに発表されており、あまりにも精力的なその活動ぶりは、まさに圧倒的というしかない。
今回の日本滞在時、バンドは一切の取材対応を行なわなかったため、残念ながら彼らの最新肉声を誌面でお届けすることは叶わないが、ロッキング・オン11月号には、米国人ジャーナリストによる1985年当時のスティーヴとブルース・ディッキンソンのインタビューが掲載される。
それは、今やその歴史も半世紀に達しようとしている彼らが、最初のディケイドを完走しようとしていた時期であり、今回のツアーでもテーマのひとつに掲げられていた革新的名盤『サムホエア・イン・タイム』の発表前年にあたる。
当時の彼らがどのような状況に置かれ、何と闘っていたのかを読み取ることのできる貴重な文献なので、ファン歴の長さを問わず、是非目を通して欲しいところだ。そして、次回のワールドツアーでも日本上陸が実現することを願わずにはいられない。(増田勇一)
アイアン・メイデンの記事が掲載されるロッキング・オン11月号