渋谷ＡＸでPiLのライヴを観た。
一昨年、新木場スタジオコーストで観たときもライドン先生はご満悦だったが、あのときのメンツで新作も出し、それでまたツアーができているという奇跡的な事実は相当スペシャルなものらしく、今日のご機嫌ぷりは半端なかった。
明日も公演があるということで、客入りは若干さびしかったが、まったくそんなことを気にすることなく、集まった熱狂的なファンのために最高のショウを演ってくれた。

前回はわりと初期の楽曲が多かったが、今回は今回は新作も含めてわりと万遍なくセレクトされた感じで、だから後期作品のポップな曲も多くて、より開けたライヴになっていた。
それに加えて、エンターテインナーに徹していたライドン先生がシンガロングやハンドクラップを求めるもので、とにかく笑みの耐えないひとときだった。

面白かったのはアンコール前のＭＣ。
「ごめん、４分だけちょうだい。ちょっとタバコ吸いたいからさ。でも絶対に戻ってくるから、帰らないでね」とライドン先生が告げていったものだから、観客も再びバンドを招くために拍手するべきか迷い気味。
でも、４分も経たないうちに戻ってきたPiLにひときわ大きな拍手喝采が送られたのは言うまでもない。
最後まで楽しいショウだった。（内田亮）