新しい物語の始まり

新しい物語の始まり

ジョシュは器用なギタリストだと思っていたから、これまでの楽曲についても心配はしていなかったけれど、いざソロとなればテクニック云々と言うよりも気持ちで引き倒すような熱いプレイヤーだ。新曲では彼ならではのギター・ワークもばっちり見せていたし、“エチオピア”のバンド・グルーヴは斬新だった。

取り返しのつかない離別と避けようない変化の繰り返しが、皮肉にもレッチリの豊かなキャリアを形作ってきたと言える。だから今回の変化は本当に前向きで、建設的で、無邪気にワクワクするような変化なのだ。新作、超楽しみである。

そんな気分で観ていたから、本編終盤の“ハイアー・グラウンド”はめちゃくちゃ楽しかった。チャドのスネアが「バシャッ!」と鳴って、カヴァーなのに黒人音楽じゃないグルーヴを生み出してしまうあの感じ。あれがレッチリのミクスチャー感覚だ。(小池宏和)
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