ポップの極みとも言うべき”Lemon“の次に、こんなにいびつでクセの強い、でも人間臭すぎて誰もが愛着を感じずにはいられないという意味では「これもまたもう一つのポップの極み」と呼んでしまいたくなる2曲。
脱力ファンク・グルーヴに米津自身が舌や喉を鳴らした変な音や笑い声・咳払いのサンプリング音が詰め込まれて、その上で米津が民謡じみた旋律で猥雑な歌を鼻歌めかして歌うという前代未聞のモダン都々逸(どどいつ)、”Flamingo”。
もう一曲はロックの初期衝動を初期衝動のまま言葉と音に置き換えたとしか他に解釈のしようのない疾走ソング、“TEENAGE RIOT”。
超メガヒットシングルの後にこれを出す自由さ。前代未聞のポップスターだ。
10年代に輝く大傑作アルバム『BOOTLEG』と、それに続く2018年ポップソングの頂点“Lemon”を作ったからこその自信で、今度は逆にいびつに生きる自分自身へと歌のテーマをフォーカスしたその発想も素晴らしいし、その発想を独自なスタイルと明快なポップさへと繋げるその才能は本当にすごいと思う。
久々のインタビュー、楽しみにしててください。
発売は10月30日です。