クイーンの映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観た

クイーンの映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観た
実在する(した)アーティストを題材にした映画はたくさんあるが、このクイーンの映画『ボヘミアン・ラプソディ』はその中でもとても優れた、クイーン・ファンにとってもクイーンをよく知らない人にとっても感動的な作品だ。
ドキュメンタリー映画ではないだけに、俳優が演じるアーティストに違和感を覚えたり、そもそもの物語がどうしても胡散臭く思えてしまったり、歌うシーンや演奏シーンを嘘くさく感じてしまったり、ファンであればあるほどなかなか合格点を出しづらいのがこういう作品の常だが、この映画はそれらをすべてクリアしている。
安心して物語に入り込むことができた。

それを可能にしたのは、物語のリアリティーだ。
そのリアリティーを支えたのは間違いなく、「最初から最後まで、全てに関わった」と言うブライアン・メイとロジャー・テイラーの全面参加だろう。
彼らが全面的に関わったことで、一つ一つのセリフやシーンの作り方が誠実でリアルなものになったのだ。

フレディ・マーキュリーの、内面的な苦悩と葛藤の物語は本人のインタビューで何度か語られて知られているが、彼が実際にクイーンの活動の中でどんな言動や表情をしてどんな態度や振る舞いだったのかは、ブライアンとロジャーとジョンしか知らなかったはずだ。
ブライアンとロジャーによる答え合わせを受けながら作られたこの作品は「真実」に限りなく近いのだ。
フレディをバンドに誘うシーン、レコード会社との契約のシーン、バンド内がゴタゴタする様子、仲直りと再スタート、そして演奏シーン。
実際にメンバーはいっさい出ていないのにまるでドキュメンタリーのような、あるいは架空のバンドを描いた完璧なフィクション映画のような、そのどちらでもあるような、素晴らしい映画だ。
11月9日公開。

そして11月1日発売のロッキング・オン最新号は表紙巻頭『総力特集:クイーン』です! お楽しみに!(山崎洋一郎)
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