硬質なビートなんだけど、どこか人懐っこい。
エレクトロなんだけど、どこかフォーキーでオーガニック。
レディオヘッド、ビョーク、プリンスが好きで、エレクトロニック・ミュージックに目覚めたのはジェイムス・ブレイクやハドソン・モホークがきっかけ、というのが本当に頷ける音の感触だ。
そんなトラックだからこそ、エイサップ・ロッキーもデーモン・アルバーンもすっとジャストフィットしてしまう。
ライブではMura Masa本人のサンプラーやパーカッションのプレイも加わってかなり肉体的になるが、けしてアゲアゲのパーティーにはならない。
由緒正しきUK文化系トラックメーカーの、センスと知性が爆発する最高のステージだった。(山崎洋一郎)