「純粋」とは

THE NOVEMBERS『今日も生きたね』
THE NOVEMBERS 今日も生きたね
原則、音楽を生み出すアーティストは、意味の無い作品など発表しない(と信じたい)わけだが、とりわけノベンバは不器用と呼んでも差し支えないくらい誠実に、その作品へと意味を吹き込んで来たバンドだ。自身のレーベル=MERZから傑作『zeitgeist』をリリース(全国流通もいよいよ)した彼らが、その次に届けて来るシングルのヴィジョンとはいかなるものか。表題だけで鳥肌が立ったが、これはもう外部から入り込む言葉を受け付けない、極めて潔癖な、美しい歌である。絶対的な思いが、結晶している。公式ブログ上で小林祐介から詳しい説明がなされているが、新曲“今日も生きたね”と、カップリング曲にして古くからのレパートリーが初めて音源化された“ブルックリン最終出口”は、分け難く結びついた関係に或る。シングル作品でしかありえない2曲だ。世界は残酷であると気付いたあとに、人はそこに何を見出すことができるのか。あなたとは違う形かも知れない、しかし彼らは“今日も生きたね”に注ぎ込んだ思考と音楽とで、そこにひとつの回答を示している。その姿勢に、心から敬服したい。(小池宏和)
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