[Alexandros]として初めてのシングルは、より強大なポピュラリティを獲得するであろう強力盤。でも、改名のタイミングだからといった肩肘張ったムードはなし。バンドとして健全なステップアップを遂げ、これまでの歩みの先に自然と生まれたような作品である。
“Adventure”は、不特定多数の膨大なリスナーに向けて呼びかけるように《Hello》という言葉が繰り返される。ミディアムテンポかつ、川上洋平のラップ調のヴォーカルも聴ける新鮮な曲。雨の日も風の日も、見えない何かに自分たちの音楽をぶっ刺そうと路上ライヴを重ねていた[Champagne]。当時はがむしゃらで闇雲だったかもしれないが、バンドの物語は確実に紡がれていた。武道館をソールドアウトさせ、「世界一」になるために大きく歩を進めた[Alexandros]が今鳴らす、ありのままの美しいメロディを持った曲のタイトルが“Adventure”なんて、とても素敵じゃないか。一方、武道館で新曲として披露されていた “Droshky!”は、ホーンセクションがっつりのド派手な攻撃性全開の曲。つくづく頼もしいバンドだと思う。(小松香里)