空想史上最も「エグい」

空想委員会『純愛、故に性悪説』
2014年10月08日発売
SINGLE
空想委員会 純愛、故に性悪説
メジャーデビュー以降、その間口の広さと徹底したオーディエンス主義で積み上げてきた「楽しい空想委員会」のイメージが、一転してしまいそうな楽曲が完成した。“純愛、故に性悪説”。空想委員会らしい、だけどなんだか飲み込みづらいタイトルを冠したこの曲で、彼らは非常にシリアスで、やり場のない、生々しい歌を歌っている。
《しつこく君をもっと苦しめたい》《君よ不幸せであれ》――。本当ならば繕って隠しておくような恋愛におけるこのディープな想いを、メジャー1stシングルというタイミングであえて吐き出すということ。それは、世間が持つ「空想委員会」のイメージと「本来の自分」とのバランスを保つための作業だったのだと思う。自分の深い部分をさらけ出し、すべてを受け入れてもらう。今このタイミングで、「何がウケるか」ではなく、ひとりの表現者としての自分と向きあった意味はとても大きい。こうして自分の根っこにあるものをもう一度に確かに引き寄せて、一緒に歩んでいくことを選んだ彼らが、今後メジャーのフィールドでどう戦っていくのか、目が離せない。(安田季那子)
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