前作『Let Me Hear』以来となるFear, and Loathing in Las Vegasの通算4thシングルのリード曲“Starburst”は、ラスベガス史上でも最上級にダイレクトなダンスチューン！――なのだが、トランスとエレクトロとハードコアが融け合わないまま渾然一体となってマッハで爆走しているような極彩色のサウンドは、キャッチーどころかいよいよカオティックな凄味をもって響いてくる。《この音にノって踊り明かせ！》（訳詞）と聴く者すべてを祝祭の頂へ導きながら、《暗闇に飲み込まれそうな時ほど／手探りで前に進むんだ》（同）と突き上げるヴァースを経て、そのアンサンブルと言葉のすべてを《命を燃やすように全力で踊ろう》（同）と熾烈なメッセージへと編み上げてみせる。混沌の中で踊り狂いのたうち回りながら、渾身の力でその先の光を描き出してきたラスベガスの「今」の覚悟が、大気圏をも貫くレベルの見事な音の流線型を描き出した快作。メタリックなギターフレーズの幾何学模様とシンセとシャウトがエモーショナルに燃え盛るカップリング曲“Struggle to Survive”も、戦慄必至の爆発力に満ちている。（高橋智樹）