アーティスト

    20年を繋ぐ愛の音

    YEN TOWN BAND『アイノネ』
    発売中
    SINGLE
    YEN TOWN BAND アイノネ
    1990年代を代表する映画『スワロウテイル』に登場した架空のバンド=YEN TOWN BAND。主人公・グリコ a.k.a Charaとプロデューサー小林武史による伝説のバンドが9月に約12年ぶりのライヴで復活したが、本作は約20年ぶりとなるシングルリリースである。憂いと優しさが同居したミディアムテンポのサウンドに響く抑制された四つ打ちのリズムは、躍動する鼓動のようにも、歩みを止めない足音のようにも聴こえる。《愛の音》、《愛の根》(カップリング“ainone 2XXX”には《愛の値》もある)など、様々な価値を纏った“アイノネ”が、大木伸夫、尾崎世界観、Salyu、清水依与吏、miwaなどのアーティストによるコーラスによって、「いま、ここ」にある多彩な表情を紡いでいる。YEN TOWN BANDの持つオルタナティヴな精神は、20年という時を経ても色褪せない。《思いを育てるために 僕らは旅を続けるよ ちょっとダルそうでイカしてる 愛の音 愛の音 響かそう》――不穏で細分化された世界だからこそ、音楽、人にとってピュアで根源的であるメッセージが必要だ。決して懐古的ではない、今の時代の音楽。(岡崎咲子)
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