突き進む彗星の熱量

SPYAIR『THIS IS HOW WE ROCK』
発売中
SINGLE
SPYAIR THIS IS HOW WE ROCK
この夏にSPYAIRが富士急ハイランドで開催する単独野外ライブ「JUST LIKE THIS 2016」のテーマソングとして掲げられた今作は『THIS IS HOW WE ROCK』というタイトル通り、彼らのバンドとしてのコアが高純度で凝縮されたシングルだ。そのコアとは、詞、歌声、そして気持ちのいいストレートなロックサウンドが一体となった時に生じる「熱量あふれるコトバ」だ。IKE(Vo)のパワフルな歌、UZ(G・Programming)のソリッドなラップによって空中に紡ぎ出された詞に、爆発的なサウンドが推進力となって加わり、一寸先の闇へと突き進んでいく。視覚的にイメージするなら、それはさながら彗星のようである。《埃をかぶったこの世界/誇りを持って生きろよ》というように、リスナーに対して真っ直ぐにコトバを放つその姿勢は、バンドという音楽の根源的な在り方のひとつと言えないだろうか。それは、バンドが音を鳴らす「場」を一匹の生命体のようにまとめあげ、躍動させる。夏空のもとで演奏する4人を思い描いてみる。《THIS IS HOW WE ROCK》という大合唱が今にも聞こえてきそうだ。(岩出拓也)
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