現在はトリオ編成で活動するサンフランシスコのエレクトロニック・プロジェクト。本作は、16年秋に配信された、かれらの2年ぶり5枚目のアルバムになる。
ティコといえば、そのエレクトロニカやアンビエント~ポスト・ロック等を横断する音楽性で、いわゆるインディ・ロックとクラブ・ミュージックの両面を兼ね備えたプロダクションが大きな醍醐味。今回同時に日本盤でリイシューされる3作目の『ダイヴ』は、リリースされた11年当時、頭角を現し始めたチルウェイヴやインディR&Bと共振した一枚として評価されたことも記憶に新しいが、そうした彼らの美点は本作においても貫かれている。これまでと同様にセルフ・プロデュースとなるが、幅広いバックグラウンドが凝縮された複雑で繊細なサウンド・メイキングは健在だ。ダイナミックなバンド・アンサンブルを披露する“スラック”、一転して音響的なニュー・エイジ感覚の “レシーヴァー”など多彩だが、とりわけ印象的なのはタイトル曲を筆頭に色濃く打ち出されたコズミックなダンス・フィール。ここはぜひ17年もTAICO CLUBへの出演を切望したい。(天井潤之介)